ふらんす堂編集日記 By YAMAOKA Kimiko

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楝の花の咲く季節になって。

5月16日(日)   旧暦4月5日



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三鷹・丸池公園の楝(おうち)の花。


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丸池公園にはわたしの知るかぎりでは三本の楝の木がある。

池に乗り出すようにして咲く楝の花。
栴檀(せんだん)の花ともいう。


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こちらは公園のほぼ中心にあって、大木である。


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昼間はここを子どもたちの声が飛び交う。
夕暮近いこの時間は子どもにかわって鳥たちが行き来する。


この丸山公園を知ったのは昨年のいまであり、楝の花を知ることではじまった。
あの時もわたしはマスクをつけてこの木の花を見上げ、今日もいまだに大きなマスクをつけたままである。

来年はどうなるだろうか。。。。





今日は、片山由美子著『色の一句』より。

 雲よりも少し紫花楝     伊藤柏翠

楝は栴檀のこと。といっても「栴檀は双葉より芳し」の「栴檀」とは別ものである。高い木の上に小さな薄紫の花が集まって咲き、まるで空がけぶっているように見える。雨の降りやすい頃に咲く花なので、雲に覆われがちの空を背景にすることになり、その雲との比較によって花の淡さを巧みに描き出した。(句集未収録)季語=楝の花(夏)






今日の朝日新聞の「うたをよむ」では、大石悦子句集『百囀』がとりあげられている。
タイトルは「蛇笏賞は命の賛歌」。執筆者は作家の江上剛氏。抜粋して紹介したい。

今年の蛇笏賞を受賞した大石悦子句集『百囀』(ふらんす堂)を読んだ。胸に迫ったのは亡くなった兄妹への哀悼の句だ。
 寒がりの兄にマフラー持たせたし
 雪うさぎ亡き妹の名を遣らむ
私は兄(享年49)、姉(享年239)を早くに亡くしている。今も二人の臨終の時の表情を思い浮かべることが出来る。作者も同じなのだろう。何年過ぎようと、悲しみは癒えることはない。
(略)
次の句にも心を打たれた。
 放逐の枯野さまゆふ牛馬かな
私は、福島第一原発事故による帰還困難区域を訪れたことがある。寒々として人気のない枯れ野の風景を見た。この句は、復興の遅延を批判する強烈な政治的メッセージと読んだ。
(略)
さらにコロナ禍以前に詠まれたのに、それを予言するような句。
 森を出よ五月の蝶となるために
『百囀』には、追悼の句がいくつもある。だが、作者の明るい感性のおかげで、哀しみを突き抜け、生死一如の世界に至っている。それは、現在に生きる私たちへの命の賛歌だ。




おなじく朝日新聞に第12回田中裕明賞のお知らせがある。

第12回田中裕明賞(ふらんす堂主催) 如月真菜さん(46)の句集『枇杷行』(文学の森)に決まった。如月さんは「童子」副主宰、日本伝統俳句協会会員。




午後の仕事場で仕事をしてから、夕方やはり翡翠たちに会いに仙川に行く。

雨がポツポツと降り出して、仙川にはほとんど人の姿がみえない。
ときおり犬を散歩させてる人たちに会うぐらい。


わが翡翠たちは、、、いたわ。
すごく元気で、写真には撮れなかったのだけど、四羽がいっせいに一列となって川を遡ってきて、途中でUターンして再び飛び去ってしまったときはいったい何がおこったのだろうとおもった。青い光線の塊りが尾をひいて一瞬過ぎったかとおもったら、再び弧を描いて進路変更をしわたしの目の前を擦過した。本当に一瞬の出来事であったが、青の残像はいつまでも目に焼き付いてしまった。一羽だって青い光にやられてしまうのに、しかも四羽である。私以外に見ていた人はいたのだろうか。。。



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雨をみつめる翡翠(セミオ)


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チビ翡翠たち。


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チビ翡翠の一羽。
幼鳥はそうじて丸くて太っている。


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こちらも幼鳥。

たえず鳴いている。


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セミオ。
大人になると身体はしまるようだ。
そして小さいが動きはすばやい。


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こちらもセミオ、ひときわ身体の色が濃い。




詩人の小笠原鳥類さんが、面白いメールをくださった。
小笠原鳥類さんは、お名前が「ちょうるい」なので、あながちその魂は人間よりも鳥に近いのかもしれないなんて、わたしは勝手に思ったりしているのだけど、魚類もお好きらしいけど。


お葉書、ありがとうございました。ボルヘスによると俳句が人類を絶滅から救うそうなので(神々が俳句を好んでいるので、兵器も作るけれども俳句も作る人類を滅亡させないようにする。『アトラス』による)俳句は大事です。編集日記の鳥の写真を毎日のように見ています。カワセミが元気でよい写真です。


このメールは、いただいた新詩集について御礼をさしあげたところのお返事のメールである。
ボルヘスの言葉、そして「俳句は大事です」ということ、そしてわがカワセミを見てくださっているということ。小笠原鳥類さんにお許しをいただいて、紹介させていただいた。

今日のチビカワセミも見てくださったかな。。。


そうそう、仙川をさるときに、翡翠を観察しておられた男性が、知り合いの人らしき人たちに、「すごいもの見てしまいました。写真はとれなかったけど、四羽ねがいっせいにね…」と話している声がきこえてきた。
ああ、あの方も見たんだ。。。
多分地球上で、この男性とわたしの二人だけかもしれないな。。。と思ったのだった。











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きわめて個人的なことなのだけど、いまのわたしの心境。
ボッシュの絵の一部分であり、この絵がどんな意味があるかはちょっとわかんないのだけど。。。
いまの心境はこんな感じ。

あーあ。。。どうしたもんか。142.png












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by fragie777 | 2021-05-16 21:04 | Comments(0)


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