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2月9日(火) 旧暦12月28日
ヒドリガモのつがい。 昨日このブログで書いたが、繁殖期をすぎた水鳥のオスの身体が一時的に雌と同じように地味なることを「エクリプス」と言うことを知った。 話はえらく飛ぶが、繁殖期(思春期or発情期)になると男子の身体が美しく変貌するなんてことがあったら、それは歓迎しなくもない。 が、その時期がおわると美しさが消えてしまうっていうのは、どうも、ね。。。 まもなく出来上がってくる「森田峠全句集」の箔押し見本が届いた。 亡くなられてからすでに、今年で8年が経過している。 教師生活の長かった俳人である。 イメージのクロスは紺と最初思ったが、紺よりもあかるい花紺となった。 それは良かったと思っている。 黒メタル箔がよく映える。 装画にもちいたキリンの絵のカラ押しもきれいにいった。 刷取の一部抜きも出来上がってきたので、「かつらぎ」主宰の森田純一郎氏へメールに添付して送る。 森田氏よりは「いよいよですね。出来上がりが楽しみです」とのお返事をいただく。 季語「麦踏」の句を調べていたら、森田峠の一句に出合う。 麦踏むや海は日を呑み終はりたる 森田 峠 全句集を編んでいて、気づかなかった句だ。 ああ、こんな句もあったんだと、新鮮な気持ちになる。第1句集『避暑散歩』に収録されているものだ。 これは「栞」の刷取り。 執筆者は、深見けん二、宇多喜代子、片山由美子、三村純也、岸本尚毅の各氏。 皆さん、それぞれいい栞文をくださった。 出来上がりを楽しみにされていることと思う。 本作りって、この段階くらいが一番気持ちが高ぶるときかもしれない。 もうあと少し、というところで大方の本の様子がみえてくる。 思ったとおりにいった、とか、ああ、ここをこうすれば良かったとか、、 原稿が入って一冊の本になるまで、幸せな時間が過ぎていくのだが。。。 (クタバルまで本をつくっていたい。……) 冊子「第11回田中裕明賞」をどうしても今日中に欲しいというお客さまの電話があった。 近くにいるので買いに来たいという。スタッフの緑さんが対応。 ふらんす堂では目下お客さまのご来社は、基本的にお断りをしているのだが、冊子はふらんす堂にすこしあるので、手渡すぐらいならということで来ていただくことにした。 ピンポーンってチャイムが鳴った。 なんと、 現れたのは、 安里琉太さん、だった。 「あら、まあ、安里さんだったの!」 「はい、どうしても必要だったので、それにぼく、いま一時的に仙川のすぐ側に住んでいるんです」という。 「俳人協会新人賞、ご受賞おめでとうございます! 素晴らしかったですね」 「ありがとうございます」と嬉しそうな安里さん。 今年度の田中裕明賞にも応募してくださっている。 句集は『式日』(左右社刊) 「田中裕明の句が大好きなんです。」と。 「どの句集がお好き」と尋ねると、 「『花間一壺』!」と即答。 「『花間一壺』が好きなんて珍しいかも」と言うと、 「『桜姫譚』も好きです」いよいよ珍しい。 わたしは句集『花間一壺』の編集担当をして、田中裕明という俳人に魅了されたということもあるので、『花間一壺』が好きと言われると嬉しい。 『花間一壺』の最初におかれた一句、 杣人の長身たわむ露の月 から引き込まれたのだった。この句はあまり話題にされないのだが、わたしには衝撃の一句だった。 「島田牙城さんからいろいろと資料をもらっているんです、「水無瀬野」時代の裕明について書くようにって、書きたいと思います!」とちょっと強い表情をした安里さんだった。 「ああ、是非に読みたいですね。。。田中さんを好きっていう若い俳人の方、多いですね。すこし前にお会いしたあのう、「澤」におられて今「静かな場所」に連載をしているええと……」 「柳元佑太さんですね、そう彼も田中裕明が好きですね、それと生駒大祐さんも大好きですよ!」 本当はもっともっと話を伺いたかったのであるが、なにしろこの状況である。 玄関先での立ち話、安里さんはまもなく郷里の沖縄に帰られて教鞭をとられるという。 きっとそこでじっくりと俳句に向きあい、さらにさらに俳人として力をつけていかれることであろう。 俳句の未来をになう頼もしい青年だ。 安里琉太さん。 玄関先での撮影である。 マスクをせめて外してもらえれば良かったって、 いまさらに思っている。
by fragie777
| 2021-02-09 19:33
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