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1月25日(月) 水沢腹堅(さわみずこおりつめる) 初天神 旧暦12月13日
雪かって目覚めたら、明るい日差しのあたたかな冬の朝がきていた。 ほっとすると同時に、こころのどこかでちょっと残念がるわたしがいた。 桂の木。 仙川沿いにある公園に植えられている。 美しい木である。 大木となるらしいが、ここの桂はどれもそれほど大きくなく親しみやすい。 秋の紅葉の季節には輝くばかりである。 と、 最近木の名前を知るようになってから、まるでものを覚えはじめた子どものように、書きたいのである。 霊木として尊ばれているとも。 そう思って見上げるとなにか神々しい感じがないわけではない。 いわゆるシンプルな樹木ではないように思える。(写真でもわかるように、成長すると株立ちになってしまうらしい) 白洲正子さんの『木』によると、 桂はわが国特産の落葉喬木で、山地ではみごとな大木に出会うことがある。すくすくのびた灰色の幹も、ハート型の葉も美しい。材は腐朽しにくいため、建築や器具に使用されるが、特に平安時代の檀像(日本の仏像彫刻)には欠くことのできぬ素材で、樟や榧につぐ霊木として尊ばれていた。 「月の桂」という言葉も、そういうところに起こった。『万葉集』から平安時代の歌集にくり返し現れるが、もとは中国に生れた神仙譚の一種で、月の中に高さ五百丈(約1500メートル)の桂の木が生えているという伝説に基づいている。したがって、それは現実に存在しない霊木で、鳳凰や麒麟のたぐいである。 「かつら」という言葉の響きがいい。 「桂の木」を特に愛した近・現代詩人や俳人歌人はいたのだろうか。。。 桂の木にかぎらず、特定の木を愛でた俳人はたくさんいそうだ。 「朴の木」はすぐに思いあたる。 能村登四郎や藤田湘子が好きで、その庭に植えておられたということを聞いている。 藤田湘子先生のお別れの会には、朴の木が会場におかれていたのが印象的だった。 朴ちりし後妻が咲く天上華 能村登四郎 朴若葉蟻りんりんと渡りけり 藤田湘子 どんな木が好き? って尋ねられたら、あなたは何と答えますか。。 お天気もよかったので、水鳥や木々たちに会いたくて、仙川沿いを歩いて出社したいとおもったのだが、今日は支払日であって銀行や郵便局等へ行かなくてはならない。 そうもしておられず、歩くことは断念。 車をすっ飛ばして出社。 業者などへの支払いはなんとか無事に完了。 毎月飛び越えなくてはいけないハードルである。 暢気そうでしょ。 そうでもないのよねえ。。。 仙川商店街を革ジャンの前を明けて歩いた。 それでも汗ばんでくるような寒の只中の一日となった。
by fragie777
| 2021-01-25 19:30
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Comments(2)
お久しぶりです。
いつも時々、「ふらんす堂編集日記」を覗いています。 見出しで「どんな樹木が好きですか」と問いかけられていたので、応答させていただきます。 私は、「桂」の木が好きです。 私が最後に勤務した学校は、「白線流し」で知られている高山市の斐太高校です。校庭に20メートルを超える桂の木があり、黄葉が美しく、甘い香りまで放ってくれていました。(香りの成分はマルトールというアルコールです) 私の姓に「桂」が含まれていることもあり、自宅の庭に桂の木を植えました。里山にも桂の木を植えました。自宅の庭の桂の木は3メートルほどの高さにまで生長して、春には若葉が目を楽しませてくれ、秋には黄に色づいた葉に花を近づけて甘い香りに酔っています。
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fragie777 at 2021-01-26 13:31
桂幾郎さま
コメント、嬉しく拝見しました。 そうなのですか! このコメントをブログにご紹介してもよろしいですか。 お庭の桂の木の写真もよろしければ送っていただけますか。 ご紹介したいです。 お庭に桂の木があるなんて、なんと素敵なのでしょう。 良き香りを放つとも書いてありましたが、わたしは気づきませんでした。 美しい神々しい木ですよね。 (yamaoka)
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