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11月19日(木) 旧暦10月5日
井の頭公園の白鳥。 白鳥といふやはらかき舟一つ 鍵和田秞子 白鳥の湖は遙けし傘寿過ぐ 〃 そしてこちらはスワンボート。 今日は自転車で出社。 いつも音楽を聴きながら行く。 今日はなんにしようかなあ。 で、 ここんとこずっと聴いているバッハの「音楽の捧げもの」にした。 と言っても、全然この作品について詳しくはないのね。 ただ、肩が凝らず気持ちがいいから聴いているだけ。 で、自転車に乗ってけっこうなハイスピードで行くのでそれに合う曲にした。 選んだのが14番目にあたるピアノ曲で「BWV 1079 トリオソナタ アレグロ」。 これがとても軽快な曲で、自転車を飛ばしていくのに最適。 今朝はあたたかく気持ちのいい朝。 調子にのってぐいぐい行ったら、あやうく自転車と衝突しそうになった。 「音楽の捧げもの」は小品からなるので、演奏時間が短い。6分くらいかしら。 家を出発してこの曲が終わったのが、ちょうど甲州街道をわたる手前。 信号待ちでもう一度繰り返して、ふたたび自転車を曲にのせて飛ばす。 そして、自転車をとめて階段をあがって、パートのTさんにおはようって言う前に二度目の曲がおわったのだった。 この14番は自転車に乗るときに聴くのにおすすめです。 ためしに自転車に乗って聴いてみてくださいな。 ただ、衝突しないように気をつけて。 今日の毎日新聞の「季語刻々」に坪内稔典さんが、中村雅樹著『橋本鶏二の百句』から紹介をしてくださった。 焼藷の皮しなしなとたたみけり 橋本鶏二 「たたみけり」は人が畳んでいるのだろうが、焼きイモ自身が畳んだようにも見えて妙。ともあれ、焼きイモの皮、すなわち無用、無意味に近いものに注目したのは、いかにも俳句的発想だ。中村雅樹著「橋本鶏二の百句」(ふらんす堂)から引いた。著者は、しなしなという表現は「皮の様子をよく見ていないと生まれてこないだろう」と言う。 お昼にサンドイッチを買いにでかけたのみで、ほぼ一日中パソコンと首っ引き。 1500句の季語解析をした。 明日で終わるだろうか、いや、まだまだ続きそうである。 余談であるが、バッハの「音楽の捧げもの」については、学生時代に大学があった駅ちかくに「あらえびす」だったか「あらゑびす」だったかクラシックだけを聴かせるカフェがあって、そこに行くとこの「音楽の捧げもの」がよくかかっていた。その喫茶店は、教室のように一人の机と椅子が一方向を向いていて、ものすごく大きなスピーカがふたつ目の前にある。そしてレコードがぎっしりとあって、すきな音楽をリクエストできることになっていた。リクエストされた音楽は小さな黒板に書かれてスピーカの間に立てられる。黒を著た細身の女性が注文の珈琲をくばったり、リクエストに応えたりする。(しかし、もうずうっと昔のことなので、この黒を著た女性、というのはわたしの夢想の一部かもしれない。)むかしよくあった木と石の匂いがするような欧風の雰囲気のある煉瓦つくりの喫茶店で二階もあって、わたしは二階にときどき行った。この喫茶店にはバッハ好きがいたらしく、バッハのものがよくかかっていた。 ちなみに「あらえびす」とは、「銭形平次」を書いた作家・野村胡堂の別名であったという。 (バリケード封鎖がつづいていたこともあって)授業にもろくに出ず、まことに非生産的な日々であったけれど、いまから思えば夢のような日々だった。
by fragie777
| 2020-11-19 18:14
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