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12月25日(水) クリスマス 11月29日
今朝も歩いたのだけど、途中でたくさんの雀を見た。 これはほんの一部、 さて、この写真に何羽の雀がいるでしょう。 目を凝らして、ようく見てね。 昨日の毎日新聞の坪内稔典さんによる「季語刻々」は、大牧広俳句日記『そして、今』より。 聖夜てふ海辺に沿ひし灯の数よ 大牧 広 「聖夜てふ」はセイヤチョウと読み、世間では今夜を聖夜と呼んでいるな、という意味。あるいは、聖夜の海辺という詠み方も可能だ。句集「そして、今」(ふらんす堂)から引いたが、作者はこの句に触れて、ジングルベルを聞くと、「やはり師走だなあと思う」と述べている。私にとってもジングルベルは師走の到来を告げる曲だ。 新刊紹介をしたい。 既刊句集より著者が100句選んで、そこに文章を付したものである。 山口昭男さんの場合、あえて鑑賞とか解釈とか言わず、文章としたのは、鑑賞でもなく解釈でもないからである。ましてその句がもたらす周辺の思い出のエッセイでもない。(そういうものもあるが)本書の面白さは、一句が仕上がるまでの作句のポイントとでもいおうか、作句工房をみせてくれるところにある。 弔電の束に蟋蟀まぎれ込み 「青」の雑詠欄のあとには「選後に」という前月号の雑詠俳句に対する爽波主宰の鑑賞や指導が書かれている頁がある。採り上げられることを一番の目標とした。そこにはじめて載せてもらった。憧れの頁であり、素直に喜んだ。ただ、原句は「入り込み」だった。この違いに目を瞠った。言葉というものは一筋縄では行かないということをしみじみと悟った。 (『書信』) 本書には、著者の師である波多野爽波や田中裕明の名前、あるいは「青」時代の俳句の仲間の名前がよく出てくる。彼らから如何に俳句を学んだか、ということが実作をとおして語られるのである。 とくに田中裕明については、多くを語らない田中さんから如何に多くを学んで来られたか、師と弟子の有り様をわたしたちは本書を通して学ぶことができる。本書の優れていることのひとつは、如何に学ぶか、ということのサジェスチョンに富んでいることだ。 そういう意味できわめて実践的な学びの書である。 柴括る紐とりどりに蝌蚪の水 はじめの季語は「百千鳥」。爽波も吉本伊智朗もこの季語では駄目だという。理由は言わない。二人ともにやにやと笑っているだけだった。後は自分で考えろということだった。そう言えば、駄目なところは指摘するが、だからこうしろという親切な指導は一切なかった。仕方がないので、「青」には「蝌蚪の水」にかえて出した。巻頭に置いてもらったので、よかったのだろうと思う。 (『書信』) 書信さはやか切干に影生まる どんどん冒険句をという思いで、この句も裕明にぶつけた。この句、厳密に言えば「さはやか」と「切干」という季語が存在する。季重なりは作らないという思いでいたが、この句は自然と出来てしまった。「ゆうの言葉」で採り上げてくれたが、句についての鑑賞は一切なかった。私の句作りが季語から入ってゆくものであるという説明だけ。裕明らしい。 (『書信』) 貝寄風に向かひて大地鋤き返す 裕明主宰に挑むことの一つに季語があった。今まで使ったことのない季語で句を作る。例句も少なく、かつ奥行きのある季語でということで果敢に作った。主宰は「ゆうの言葉」で「『大地鋤き返す』という能動的な措辞で季語を発見しました。季語そのものを新しくするという働きがあります」と評してくれた。これはかなり自信となった。さらに新しい季語に挑戦しようという思いが起こった。 (『書信』) こういう文章を読むと、信頼できる師を持つことの素晴らしさを思ってしまう。 山口昭男さんの自句自解を読んでいて、ふっと思ったことは自身の句について語ることは、師について語ることでもあるということだということ。つまり、それは師を顕彰することにつながっていくことなんだということだった。師から学んだことを通して自身の俳句があるのだから。芭蕉と弟子たちとの関係がそうであったように。 本書には、俳句をとおして師にまなぶことの素晴らしさが語られているのだ。本書は、「学び方」の入門書かもしれない。とわたしは思った次第である。 巻末の「私が大事にしている三つのこと」について、やはり著者はきっちり三つあげておられる。 1,季語、2,定型、3,切れ、 そして4番目がある。「もうひとつのこと」とある。 この「もうひとつのこと」が大事だ。これも極めて実践的なアドバイスである。 へえー、ってわたしは思った。 知りたい人はぜひ本書を買ってみてください。 まさに実作者に役立つ実践的入門書であり、結社で学ぶことの大切さをおしえてくれる一冊である。 師をもつことの幸せが十全に語られている。 スタッフのPさんは、静岡・浜松で開催している髙柳克弘さんの「俳人・髙柳克弘の世界」の展示を見に行っている。さきほど連絡があった。そこで写真撮影はダメって言われたらしいのだけど「版元で紹介します」と言ったらOKしてくれたということ。 明日は、この展示イベントについて、Pさんからの報告をブログで紹介します。 今日はクリスマス。 例年どおりお呼ばれしたので、アキレス家のクリスマスにこれから行ってきまーす。 でっかい七面鳥(ターキー)を焼いてみんなで食べるの。 アメリカの子どもたちも来ていると思うから、国際交流もしてくるわね。 バリバリ日本語でさ。 七面鳥写真撮ったらあとで自慢げにアップするかも。 焼きあがったターキーをお皿に移すところ。 ↓
by fragie777
| 2019-12-25 18:23
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