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ふらんす堂編集日記 By YAMAOKA Kimiko

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俳誌「天頂」創刊20周年。

11月25日(月)  旧暦10月29日


俳誌「天頂」創刊20周年。_f0071480_16594484.jpg

今朝は霧がたちこめていた。




お昼になってすっかり晴れ渡り青空が見えてきた。


俳誌「天頂」創刊20周年。_f0071480_16593643.jpg
駅前。

桜紅葉が残っている。


俳誌「天頂」創刊20周年。_f0071480_16593845.jpg

アメリカ花水木の紅葉。




毎日新聞の新刊紹介の記事を紹介したい。



倉持梨恵句集『水になるまで』
第1句集。のびやかな作風と、ものの意外な側面を切り取ってくる視点に心惹かれる。
 どこまでも冬空無知といふ自由
 旅先の言葉の起伏夏のれん
 夕暮れになりそこねたる金魚かな

井越芳子句集『雪降る音』
第3句集。言葉の丁寧な選び方と、一句一句を刻んでゆく姿勢が心に残る。
 翼あるものを見てゐる薄暑かな
 花ひらく途中のかたち冬灯
 母の音どこにもあらず月の家



おなじく毎日新聞の坪内稔典さんによる「季語刻々」は、寺澤始句集『夜汽車』より。

 作文の書けぬ子残れ小六月

季語「小六月」は陰暦10月の異称、春を思わせるうららかな日和があることから小春とも言う。「夜汽車」(ふらんす堂)から引いたが、句集ではこの句の前に「人語めく犬の寝息や冬銀河」がある。犬はどんな夢を見ているかを想像して書いたら作文がすぐできそう。作者は1970年生まれの国語科の教員、東京都杉並区に住む。









昨夕に帝国ホテルで行われた俳誌「天頂」(波戸岡旭主宰)創刊20周年についてご紹介したい。

俳誌「天頂」創刊20周年。_f0071480_16595557.jpg
記念号は大冊である。372頁 厚さ18㍉  
主宰特別作品70句と20頁におよぶ「能村登四郎の人と作品」と題した講話を記録したものが圧巻で読み応えがある。

「天頂創刊20周年に寄せて」の主宰の言葉を抜粋して紹介したい。


 生きることは 感じること
 感じるためには 揺れること
 身を揺らし 心を揺らして

 これからが 苦しみ
 これからが 楽しみ
 これからが 生き甲斐


俳誌「天頂」創刊20周年。_f0071480_16595891.jpg
ご挨拶をする波戸岡旭主宰。


人間って何だろうって、10才のころから答えを求めて苦しんでいます。わかりません、何の為に生きているかもわかりません。それはほんとうにむずかしい問題です。ただ分かることは、生きているということは感じることですよね、自分を感じることはできます。自分を知ることはできないけれど、自分を感じることはできる。感じることは生きていること、感じるだけでは心は揺れないこともある。心が自然に揺れて感動してくれればいいんですけれど、なかなかそうは行かない。それは自分で揺さぶらないといけない。揺さぶり続けることが自分が生きてることの証になるかなあと。23才くらいの時そんなことを思い人生が軽くなった思いがあります。

ご挨拶の一部を抜粋して紹介した。
「生きていることは感じること」
「創刊20周年に寄せて」につながっていく言葉である。


ふらんす堂では、創刊20周年を記念して、波戸岡旭主宰の「自伝的エッセイ集」『島は浜風』(しまははまかぜ)を刊行した。


俳誌「天頂」創刊20周年。_f0071480_16595985.jpg
本著についてはあらためて紹介したいと思うが、すこぶる面白いエッセイである。
本著には、瀬戸内海の小さな島で生まれ育った旭少年が高校生になるまでが収められている。

担当したyamaokaをはじめ、スタッフの緑さんも、この後のことが知りたくでたまんないのである。
高校からどうしていくんだろう。中学で終えたら働きに出される訳だった旭少年である。なんとか高校進学までこぎつけた。
それまでにいろんなことがあった。読んでいると心が震えてくるようなことばかり。

波戸岡旭という俳人は不思議な俳人である。
ちょっとハチャメチャな部分もあって、人を驚かせる、しかし、ニッコリと童心の笑顔で人を引きつけるのだ。

そしてなかなかの名文家である。

本書、読み始めると退屈して放り出すなんてことのない一書である。



波戸岡旭主宰、そして「天頂」の皆さま、
創刊20周年 おめでとうごさいます。
心よりお祝いを申し上げます。179.png179.png179.png











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by fragie777 | 2019-11-25 18:21 | Comments(0)


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