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9月12日(木) 待宵 旧暦8月14日
犬酸漿(いぬほおずき)の花。 可憐でしょう。 気づかずに大股で歩いていこうとしたら、 「ああ、犬ほおずきの花だ」って足をとめた人がいる。 「ええ、どこ、どこ?」 指さす方向を見れば、本当に小さな花。 犬酸漿っていう名前もはじめて知る。 こういう花に気づく人って、自然界と特殊なテレパシーでつながっているとしか考えられない。 今日の午前中は歯医者に行く。 ここは土日がおやすみなので、仕事時間にいれることになってしまう。 今日は歯磨き指導の第3日目。 わたしは歯磨きは比較的ちゃんと磨けているんですって。 「裏側をもう少し頑張ってください」っていわれていたのだけど、今日は、 「裏まできちんと磨けるようになりましたね」と褒められた。 ここの歯医者さんで歯磨き指導をしてもらったとき、わたしはいったい今までどんな歯磨きをしていたんだろうって思うくらい、なかなかの指導だ。 ちなみにここの歯科医は、「歯の移植」もするという歯科医で海外に講演にも行かれるらしい。 ふらんす堂から歩いて5分くらいなので便利である。 今日は新刊が出来上がってくる。 熱心な伊藤敬子氏の杉田久女への思いが一冊の本として結実したものである。 杉田久女については、坂本宮尾氏の『杉田久女』などの優れた本が刊行されているが、本著は、杉田久女の俳句を著者の伊藤敬子氏が百句選び、それに鑑賞を加えたものである。 久女の俳句作品に触れる機会はあまりないので、百句にふれてあらためて久女という俳人の天性の感受性と表現力に驚かざるを得ない。久女にまつわる様々な情報から心を自由にして俳句のみに静かに向き合わせてくれる一書として読まれることをまずおすすめしたい。俳句をまずよみ味わい、そして鑑賞を読み、ふたたび俳句へと戻る。 そんな風にして、久女の優れた作品に触れて欲しいと思う。 書店には25日くらいから並びます。 定価1500円+税 玄海の濤のくらさや雁叫ぶ 大正八年作 玄界灘は、小倉の久女の住いからそれほど遠くはない。その玄界灘が濤をたたえて黒く光って見える。灘のいろは時間によって変化して見えるといわれる。秋になると雁は北国から列をなして渡ってくる。叫ぶという表現から、数多くの雁が鳴きながら群れなして渡ってゆく様が見える。玄海は寂寥をたたえて暗く横たわっている。スケールの大きい壮絶な一句である。 (本文より) 一生をかけて母久女の生涯を正当に、後世の人々に評価して読んで貰いたい、との一途の思いから自己の力の限りを尽して久女復活の為に活動したのが久女の長女、石昌子であった。母の真実から離れた伝説を打ち消し、久女の真実を認めてやって欲しいとの切なる願いがあった。われわれはその一部始終を把握することによって、歴史の複雑な曲線を眺めてその時代性を理解し、久女に対する視点の冷やかさがあった事実に立ち、現代人として、創生期の俳句界の苦悩を理解するおおらかさを持ちたい、とひたすらに思う。 久女の実像は、夫を愛し、子を愛し、家庭を愛し、数々の名句を残した。俳句作品鑑賞によって述べてきたとおりである。(解説より) 久女の俳句入門としても格好のテキストである。
by fragie777
| 2019-09-12 19:07
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