ご近所のよしみ？

9月７日（土）　　　旧暦8月9日

今日の木槿。

午前中は、小田急線向ヶ丘駅まで行く。

月一回、わたしは整体を受けているのだ。

整体の先生は片山洋次郎先生。

片山氏は整体についての独自の哲学があり、さまざま著書を出されている。

書店でその本を手にした方も少なからずおられると思う。

わたしはもうかれこれ30年、片山氏に身体を見てもらっている。

ほぼ同世代なので、彼がこれほどたくさんの著書をもつ前からのおつきあいである。
いろんな著名人の方も片山氏の整体を受けてこられたようだが、
わたしの知るところでは、国文学者の尾形仂氏が生前に受けられていたようだ。

片山氏はわたしのお腹に手をあてて、「丹田に力がありますねえ」といつも言う。

わたしはわたしの丹田パワーがどのくらいあるかよく分からないけど、そう言われるとそうなのか、って思う。

ところが今日は、わたしのお腹をおさえながら、

「いくらか夏バテですね、すこし力が抜けています」と言われた。

（へえー。）と珍しくその言葉を聞いたのだった。

しかし、その後、ほぼ一時間におよぶ整体を受けてふたたび片山氏はわたしのお腹をぐいっと押した。

「力がもどりましたね」と。

「いくらか夏バテ気味でしたが、大丈夫ですよ、丹田に力がありますから」

丹田に力があるというのは、片山氏がわたしのお腹を押すと、ガツンと押さえる力に抵抗するんだそうである。

「ほらね」とぐいっと押されるとたしかにガツンとお腹がする。

「さっきと全然ちがいますよ」と。

ということで「丹田に力のあるyamaoka」がふたたび出来上がった次第である。

今日は片山さんにもうひとつ面白いことを言われた。

「不安障害」ということを話題にしたとき、

「yamaokaさんは、不安を人より多く感じる人ですよ」というのだ。

これはちょっと意外であった。どう意外であったかというと、わたしは結構不安を感じて不安定になることが多い。（笑うな）

しかし、人間とはこんなものかって思っていたので、それが人より多いか少ないかなんて考えたことがなかった。

日によっては一日なんども不安で落ち込むこともある（笑うな）しかしみなそういうものだと。

「確かに不安感が結構あります」と言うと

「不安になる回数は人よりかなり多いのですが、yamaokaさんの場合、立ち直りが早いんですよ。」と片山さん。

「ああ、確かに！　不安になりますがそう長引かないないかもしれません。どうしてでしょうか」

「勢いかなあ」と一言、片山さん。

………

なんと言ったらいいのだろうか。

勢いで、押し寄せてくる不安をぶっとばして生きているyamaokaなのである。

昨日ご来社いただいたお客さまのことを紹介したい。

堀薫（ほり・かおる）さん。

堀さんは、「俳句羅の会」で、俳句を作られて来た方である。

「羅の会」の飯島ユキ代表のご紹介により、この度句集を上梓されることになった。

堀薫さんのことを、飯島代表から伺って、ご縁を感じたのは、堀薫さんは、息子さんが社長をつとめる成城風月堂の専務でいらっしゃり、成城にあるいくつかのお店の一つあんやはわたしが一月に一度はいくお店であるのだ。（ここのあんこはべらぼうにおいしい）

成城風月堂は成城の地で創業60年の歴史をもつお菓子屋さんである。

昨日は、句集のご相談にお見えになられたのである。

ふらんす堂にいらして開口一番「私、仙川ははじめてですのよ」と。

「ひやあ、こんなにお近くにいらして始めてなのですか！」とわたしも驚く。

お屋敷町成城と庶民の街仙川はバスで15分くらいの近いところにあるのだ。

堀薫さんは、日々のお仕事がいそがしく、お店に立たれたり銀行に行かれたりお給料計算をされたり、また主婦業もきちんとこなされるというハードな日々を生きておられるご様子。

「わたしが俳句をつくっているなんて、誰もしりませんことよ。句集をお送りしたら皆びっくりなさると思うわ」と。

多忙な日々のなかを、どうにか時間をつくって俳句をつづけて来られたということ。吟行会はもとより、句会にも出る時間はないということである。句を作っては飯島ユキ代表に見ていただいたということ。ほぼ20年間の俳句をこの度一冊にされる。

昨日はまずいろんなご本をご覧になって、ご希望をいろいろと吟味されているご様子。

「また、飯島ユキ先生にご一緒していただいてまいります。」と。

堀薫さん。

82歳とは思えない若々しさである。

現役でお仕事をこなしておられるのだ。

成城風月堂には著名人も多く立ち寄られ、そういう方々とのご交流も多い。

そんなお話もたのしく伺ったのだった。

「私ね、句集をつくるのなら、ぜったいふらんす堂さんにしようってもう前から決めてましたのよ」と堀薫さん。

yamaokaが大喜びをしたのは言うまでもない。