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5月8日(水) 旧暦4月4日
朝、新聞をとりに門扉のところまでいくと(と言ったってあるいて2,3歩)地面に白い星屑のようなものが散っている。 (ええっ、もしや……)と上を向くと、咲いていたのである。 えごの花が。。。 ああ、もうそんな季節になったのか。 毎日通っているのに全然気づかなかった。 清楚な花である。 よい香りもする。 山の木に咲く花のなかでもえごの花はとりわけ好き。 きれいでしょ。 こうやって毎年このブログに写真をアップして、自慢してんの。 いやなヤツでしょ。 でもへいちゃらである。 昨夜、自宅でパソコンに向かってメールをチェックしていたところ、ある事実に脳天を直撃された。 というのは、5月1日までにかならずお出しします、と言っていた仕事の見積もりをすっかり忘れこけていたのだ。 個人の方の仕事ではないので、会議にかけて検討していただくことになっているもので、5月1日にその会議があったのだ。 「1日までには送ってください」と言われていた。 わたしも俄然やる気で「送りまっす!」って。 あーあ、どうしよう。 わたしは蒼くなって、もうバカバカと頭をたたいた。 声に出して言ったら、そばにいた愛猫の日向子が、びっくりしたような目で見ている。 「どうしよう、どうしよう」としばらくウロウロと、歩き回っていたのだが、もうどうしようもないことに気づいた。 ああ、これで仕事をひとつ失うかもしれない。 がっくりである。 「田中裕明賞の選考会」までは覚えていたのだが、選考会が終わったと同時になんだか緊張感が抜けて、そのこともすっかり忘れてしまったのだ。 そして、連休は遊びくらした。(仕事もしたけど覚えていない) しばらくうろたえ叫び、おろおろしていたのだが、すこししたら落ち着いてきた。 もう仕方がない、正直にお話してお詫びをするっきゃない。 ということで、今朝、仕事場についてさっそくお相手の方におそるおそる電話をした。 もう絶対怒られるとおもった。 すると、全然優しかった。いや、そんなに優しくていいのっていうくらい。 「忘れてました」と申し上げたら、フフって笑ってすごいゆとりである。 お一人では決められないことであるので、次の会議にかけてくださることになった。 あーあ、よかった。 わたしがどんなにほっとしたか、わかるでしょう。 こんな風にいろいろな方の善意に支えられて、yamaokaは仕事をしております。 今朝のこと、お詫びのことを胸にかかえて仕事場に向かっていた。 「yamaokaさん?」ってひとりの女性から声をかけられた。 ふりむくと知っている顔。 仙川では声をかけられることはめずらしくない。 仕事と生活の地元である。 (あれ、誰だったかしら)と思っていると 「坪内です」と。 「あれー、坪内さんの奥さま!!」びっくりである。 坪内稔典さんの奥さまの陽山道子さんだ。 ふらんす堂から2012年に、句集『おーい雲』を上梓されていて、わたしもよく存じあげている方だ。 「仙川に遊びにいらしてるんですか」と伺うと、お孫さんが仙川に最近一人暮らしをはじめられ、娘さんと一緒にお孫さんのところに上京され、目下お一人で仙川探索をしておられたその途中であるということ。 「ふらんす堂はこの辺なのかしら、なんて思いながら歩いてたんですよ」と陽山さん。 「すぐそこなんです。まあ、仙川にお孫さんが。仙川については何でも聞いてください、ご案内しますから」伺えば、わたしの家のちかくにアパートを見つけられた様子である。 「娘さんの一人暮らしは心細いと思いますのでなにかあったらふらんす堂に連絡してください。ご近所のよしみですから」と言いながら、わたしはふらんす堂をお教えし、島忠をお教えし、桐朋学園をお教えし、「お孫さんと一緒に是非にいらしてください、坪内さんによろしくお伝えください」と言ってお別れしたのだった。 仙川商店街でばったりと出会った陽山道子さん。 ほんとはもっとゆっくりとお目にかかりたかったのであるが、朝のミーティングとお詫びが待っている。 きっと今度はふらんす堂に皆さんでいらしてくださるのではないかと楽しみにしている。 お客さまがおひとり見えられた。 詩人のそらしといろさん。 ふらんす堂から2016年に第1詩集『暁を踏み割ってゆく』を上梓されている。 第2詩集の原稿をもってご来社くださったのだ。 担当は、第1詩集にひきつづいてPさん。 いろいろな本をご覧になって、すこしタイトな判型のものを選ばれた。 作家の長野まゆみさんが好きで、(実はわたしも好き)長野さんのすこし昔の本をご持参くださった。 とても美しい本。 いまでは製造していない贅沢な用紙が使われており、すべてが凝っていてうらやましい作りである。 わたしはさっそく写真を撮らせてもらった。 本作りの参考にしたいのだ。。 そらしといろさん。 第2詩集のタイトルは、「もうずっと静かな嵐だ」 たまたま数日前にEテレでやっていた番組「宮沢賢治 銀河への旅」についての話になった。 わたしは何の気なしにチャンネルをまわしていてその番組にあたり、そのまま見入ってしまったものである。 盛岡高等農林学校時代の親友、保阪嘉内とのやりとりを中心に構成されたもので、すごく面白かった。 保阪嘉内との関係がボーイズラブ的であったのか、そうでなかったのか、 わたしが見たのは再放送であったが、この番組が放映されたあとは、そのことの賛否でいろいろとツイッター上で応戦があったらしい。 明日の朝また再放送があるらしいので、興味のある方は是非見られることをおすすめしたい。 保阪嘉内は、カンパネルラのモデルではないか、というのである。 「銀河鉄道の夜」については、そらしといろさんによると「ジョバンニは幼い頃の賢治で、カンパネルラは成人となった賢治であるという説もあるんです」ということだたった。 それもまた新しく聞くことで興味深い。
by fragie777
| 2019-05-08 19:29
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