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1月28日(月) 初不動 旧暦12月23日 寒木。 今日ゲラを読んでいて、ソクラテスの妻の名前がクサンチッペということを知った。 悪妻としてその名を轟かせているらしいが、多くのことは知られてないらしい。 ウィキペディアによると、 クサンティッペとはギリシア語で「黄色い馬」を意味する。悪妻であったとされ、西洋では悪妻の代名詞ともなっているが、これは後世の作り話である部分も多く、彼女の実際の姿については殆どが不明である。プラトンの著作『パイドン』の中では、「クサンティッペは妻としても母としても何ら貢献をしなかった」と述べている一方で、獄中にあるソクラテスを思って嘆き悲しみ、取り乱すという描写がある。 とあり、その後この悪妻についてのソクラテスの名言がつづいていく。 目下読んでいるゲラは、こんな風にいろんなことを調べながらつい道草をしてしまう楽しさがある。 そのゲラは、中原道夫さんの第13句集『彷徨(うろつく)』で、俳人・中原道夫の海外詠のみを収録したもの。中原さんの博識が読み手をいろんな時空に連れて行ってくれてすこぶる面白いのである。こういう海外詠はおよそ中原道夫さんでなくては詠めないもの、原稿をいただいてから時間がかかってしまったが、2月中には刊行になる。 新聞の記事を紹介したい。 27日づけの坪内稔典さんによる「季語刻々」は、遠藤若狭男さんの一句である。 ユダはわれそれともなんぢ冬館 遠藤若狭男 昨日、「角川俳句大歳時記」の「冬館」の解説を引いたが、その筆者が若狭男だった。彼は1947年生まれ。俳句雑誌「若狭」を主宰していたが、昨年12月に他界していた。 今日の句、暖炉の前で議論している光景だろう。実は私も彼と議論をしたかった。俳句はどのような詩なのか、を。彼には「遠藤若狭男句集」(ふらんす堂)がある。 今日の毎日新聞の新刊紹介には、中田尚子句集『一声』がとりあげられている。 第2句集。平明な文体と、作者の思いをほとんど述べないところに特徴がある。 汽笛一声耕人を呼ぶやうに 会釈して知らない同士雪婆(ばんば) 手から手へ流れてゆきぬ大熊手 今日の毎日新聞の酒井佐忠氏による「詩歌の森」は、「新興俳句とは何か」と題して、『新興俳句アンソロジー 何が新しかったのか』についてである。抜粋して紹介したい。 現代俳句の源流ともいわれる新興俳句の新しさはどこにあるのか。なかなか入手しにくい資料をもとに、新興俳句作家44人の作家論と100句抄にコラムをそえた類例のない一冊が生まれた。評論の書き手はすべて10代から40代の若手というのも異色。現代俳句協会青年部(神野紗希部長)が同協会70周年記念行事として編集した『新興俳句アンソロジー 何が新しかったのか』(ふらんす堂発行)。ポスト平成の俳句を考える上でも貴重な一巻だ。 〈頭の中で白い夏野となつてゐる〉(高屋窓秋)。新興俳句としてよく知られた一句。水原秋桜子が、「文芸上の真」を主張し、窓秋の句のように表現者としての言葉の新鮮さを求めたのが新興俳句のルーツといわれている。その後、戦時下に治安維持法などによる「京大俳句」への弾圧などで下火になる。だか、このアンソロジーでは、より広い視野で新興俳句そのものの詩的価値に焦点を当てているのが大きな特色だ。(略) 「俳句の新しさとは何か」と当時、真剣に考えていた人がいた。その水脈は現代にも生きているはず。新しい時代に、それを多くの人に伝えたいと神野は思う。 この『新興俳句アンソロジー 何が新しかったのか』については、今日俳人の小澤實さんからお電話をいただいた。 「すごくいい本を出しましたねえ」と。 わたしたちは編集のお手伝いをしただけで、このヴィジョンの実現は、神野紗希さんをはじめとする青年部の力によるものである。若い俳人の書き手を揃えたこと、新興俳句において広く資料をあさり今まで語られなかった俳人をとりあげたこと、新興俳句を広やかな視点で捉えたことなど、なかなかの力仕事であったと思う。 また、青年部にかぎらず、この青年部の取り組みを積極的にささえた諸先輩、川名大氏や佐怒賀正美氏、そして序文をよせた高野ムツオ氏などのあたたかな目もおおいなる励ましと力になったことだと思う。 貴重な資料として一冊は手元に置いておきたいものである。 今日はお客さまが見えられた。 俳人の津久井紀代さんのご紹介で、高橋多見步さん。 第一句集の句稿を持ってご来社くださった。 高橋さんは、俳誌「天為」(有馬朗人主宰)の同人。 担当の文己さんが応対を致したのだが、はっきりとご自身の句集にたいする思いがあって、それをまずはお話くださったのである。 編年体の編集ではなく、テーマ別にされたということなど、読み手のことを考えた一冊にされたいという思いがある。 「高橋さんは、理系の方なのよ」って津久井さんがおっしゃるように、理詰めできっちりと向き合う方のようである。 高橋多見歩(たかはし・たみほ)さん。 多見歩は、「多くを見、多く歩く」という俳号。 「日本野鳥の会」の会員かつ、「日本ウォーキング協会」の会員でもある。 「句稿を整理して分かったのですが、やはり鳥の句が多かったですね」と高橋さん。 句集名は「蹲る鳩」。 そのタイトルにしたのも、自然に対するある思いがあってのこと。 その辺のことは、句集でつまびらかになっていくのだと思う。 どうもまだ胃腸の調子がいま一つで、夕方に近くのお医者に行く。 熱もない。 しかし、ものを食べるとしばらくして気分がわるくなるのだ。 「ウイルス性の胃腸炎でしょう」と言われて薬をもらった。 この私が食欲が今ひとつなんて、ほんとに珍しいのである。 「そういうときは、無理してものを食べることはないですよ。水分を補給してあとは消化のよいものを少し食べるだけでいいんです。」とお医者さま。 だから、今日はおやつも食べなかった。 食欲がないなんてめったにあることじゃないんで、これはまさにダイエットチャンス! フッフ……。 痩せてやろうじゃないの。。。。 というわけで今日は早く帰って休みます。
by fragie777
| 2019-01-28 18:41
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