カテゴリ
以前の記事
最新のコメント
検索
画像一覧
|
1月9日(水) 旧暦12月4日
玄関に飾った梅の花が盛りである。 わが家の玄関が梅の馥郁たる香りに満ちている。 いつもは猫のおしっこの匂いがただよっているのに。。。 そして暮らしている人間どもはガサツである。 あーあ、言っちゃった。。。。 芝信用金庫に提出する書類があって昨日からそれに没頭している。 用紙をもらって来て、一所懸命に記入した。 しかし、 ガサツなyamaokaは、ほかのことに気を取られたときに、その書類の上に他の用紙をのせてしまいそこにメモを書いてしまって、カーボン機能(?)によってそのメモが記されてしまい結局ダメにしてしまった。 仕方ないから、もう一度芝信さんに言って用紙をもらった。 今朝ふたたびトライした。 しかし、わたしのことである。 きっと不備があるだろうと第三者の人に見てもらった。 やはり不備がいろいろとあった。 訂正の仕方まで教えてもらって訂正をした。 すると、訂正の仕方を間違えてしまった。。。 もうこれ以上訂正はできない。 嗚呼。。 わたしは泣きべそをかいた。 で、明日また用紙を貰いに行ってくる。 スタッフのPさん曰く、 「きっと間違えるのだから何枚ももらってくるといいんですよ」 そうすべきだったのだ。 どうして学習をしないのであろうか。。。 今日はパンを買いに行って、レジでお財布を忘れたことに気づいた。 しかし、レジの女性はわたしが粗忽者であることを知っている。 これまでの業績(?)から。 お財布をとりもどるまで商品をとっておいてくれたのだった。 こうして2019年も無駄なことばかりしているyamaokaである。 思い直して新刊紹介をしたい。 四六判変型ハードカバー装 132頁 著者のSalmi Salco.さんの第1詩集となる。 Salmi Salco.はペンネームである。本書においては、収録されているのは59篇の短い詩篇のみであり、それ以外の情報はない。全体はⅠからⅦまでのパートにわけられている。 わたしたち読者は、未知の人の言葉に立たされそして言葉と出会うのである。 その言葉をとおして、おぼろげながら立ち上がってくる詩人の手触りを感じるのである。 Salmi Salco.さんは、読者がなにも持たずにただただ言葉の前に立つことを願っている。 あるいは言葉と言葉の行間にあるもの、そこから立ち上がってくるもの、何かを感じ、何かを掬いとって欲しいと願っている。 59篇の詩篇のうち、タイトルがないものは、目次には最初に詩行がカッコに括られて記されている。タイトルがないものは21篇で全体のおよそ3分の1にあたる。詩篇はほとんどが1頁で終わるものが多い。 温度差が風を生み、 流れを作り、 そして、 時間が、生まれる。 最初の頁におかれた詩である。 次は担当の文己さんが好きな詩を数編紹介したい。 新月 この闇の何処か、月は生まれ 新たに時を形づくる。 [失うものは何もない]と、 失くしたものの数々は、 この闇の中、眠る。 神の創りし、美しき絵巻の中 研ぎ澄まされた魂だけが、 目にする哀しみは、涙の粒となり やがて満月となる。 神とともに闇の中、 この地上を照らすため。 * まるい種 いつのまにか、 私の中、住みついてるそれは、 私のこと、バカにしているみたいで ときどき頭に来る。 * 万人を負って 時代は、 いつでも遅過ぎる。 本詩集は、短い詩篇なのでこんな風にどの頁から開いて読んでも味わうことができる。 しかし、Salmi Salco.さんは、始めから終わりまで全神経を張り巡らせて本詩集の編集をされ、その詩の展開には詩人としての意図が充分にあるのではないかと思う。だから、この詩集は始めから、その言葉の置かれ方、行間、余白、などを丹念に味わいながら読むことをおすすめする。難しい言葉はいっさい遣われていないが、立ち上がる世界と詩人の内面は複雑で重曹的できわめて繊細である。 そして、書かれざる空白がある。 二篇紹介したい。 冠月の、ころ 胸に走る、痛み 快感に変わるころ、 見上げた月は、欠けていた。 満たされぬ思い、 満たしたところで、 在り来たりの満足に 成り下がることを 疾に、知り過ぎた。 左手に握り締めた傷を ポケットの中、何度も暖めた、 冠月の、ころ。 * 悲しみのいちばんめ 突然だったし、 あっという間だった。 だけど、 そこを抜け出るまでには、 かなり、時間が掛かった。 そして、 それは未だに 誰にも言えず、 そして、 誰も気付かない 本詩集の装丁は和兎さん。 Salmi Salco.さんがふらんす堂に原稿をもって来られたとき、すでに本詩集のイメージはあった。 装丁に使ったのは、原稿をまとめて本の形にした際にお姉様がデザインしたシダの葉の写真。 やさしい色遣いにしたい 。というのがご本人の希望。 タイトルはツヤ消しの金箔押し。 金箔であるがかなり銀にちかい金箔である。 葉の色にひびきあった表紙。 扉。 美しい詩集である。 晴天 誰かに、 呼ばれたような気がして 振り返る。 限りない、青空に 天使の羽が浮かぶ。 * この気持ちは、 何処から来て 何処へと 私を連れて行くのだろう。 最後におかれた詩篇である。 この本の制作過程で、Salmi Salco.さんは体調を崩し入院された。わたしたちは心配をしたのだが、まもなく退院されホッとしたのだった。 本詩集は、1月から2月頃、電子書籍としても配信される予定である。
by fragie777
| 2019-01-09 20:11
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||