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7月20日(金) 土用 旧暦6月9日
仙川駅前のアメリカ花水木が、暑さでぐったりしていた。 下高井戸で高橋悦男、日下野仁美ご夫妻におめにかかる。 お目にかかるときはいつも「レモン」という昔ながらの喫茶店である。 高橋悦男氏が学生時代から通っていた喫茶店であるという。 いま、氏の第七句集を編集中であるのだが、装丁の色校正の打ち合わせである。 ご夫妻は先日の海の日に35周年の記念会を終えられたばかり。 「お疲れでございましょう」と申し上げると、 「本当に疲れました」とお二人。 しかし、今日はお元気なご様子でいろいろとお話しもはずむ。 40分程の打ち合わせを終えて仙川に戻ったのであるが、相変わらずの暑さ。 午前中にお客さまがお一人見えられる。 詩集のご相談である。 岩崎昇一さん。 2011年にふらんす堂より 詩集『藍染の家』 を上梓されている。 ふたたびのご縁をいただいた。 お忙しい仕事の合間をぬって、ご来社くださった。 岩崎昇一さん。 詩を書きはじめたのは、15、6歳の頃からだという。 岩崎氏は群馬県出身。 同郷の詩人萩原朔太郎の詩に出会ったことによる。 国際高校の国語の教師であり、三省堂の教科書づくりの編集者でもある。 昼は高校につとめ、夕方から編集の仕事をなさるという。 詩は、その合間に書く。 しかし、詩を書くということがご自身にとって一番大切なことである。 「詩は、わたし自身です」 とポツリとおっしゃった。 少年時代に詩を書きはじめてからおおよそずっと詩を書きつづけてこられた。 同人誌や詩人の方のお誘いもあったようであるが、どこにも所属せず詩人とのお付き合いもせず、一人でひたすら書き続けて来られた。 「同人誌に加わるとか、そういうのは面倒くさくって」と。 一冊の詩集をつくるためには、ほぼ3,4ヶ月を集中して詩作し、それをまとめるという。 この度の詩集にはどんな作品が収録されているのだろうか。 楽しみである。 外出より戻ってからは、四ッ谷龍著「田中裕明の思い出」の最終ゲラに目を通しはじめる。 来週早々には下版にするつもりである。 読み始めると、非常に読みやすい洗練された文体であるのでつい夢中で読んでしまう。 編集者的な目線でと思うが、四ッ谷さんの心情がこちら側にも伝わってきて、あるいは田中裕明さんの思い出が甦ってきて、次へ次へと頁を繰ってしまう。 不肖yamaokaのことなどもチラッと出てきて、(あらら……)と恥じ入りたくなる。 しかし、この本を読むと、田中裕明という俳人がこの世界にどんな風に存在していたのか、その存在の仕方の気配のようなものが確実に伝わってくる、田中裕明を知るための貴重な一冊であるとわたしは思う。 四ッ谷龍の目に写り、心で感じた田中裕明であるが、それはまぎれもなく田中裕明のこの世への向き合い方がそのまま語られていて、心がふるえてくるのだ。 美しい一冊である。 8月中には出来上がる予定である。 チラシをつくったのだが、日付間違っております。(ごめんなさい、四ッ谷さん) 8月には刊行となります。
by fragie777
| 2018-07-20 19:30
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