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7月7日(土) 小暑 七夕 旧暦5月24日
もう木槿(むくげ)が咲いている。 風にあおられていた。 午前中から午後へと用事があってでかける。 ある駅の改札をとおって階段を登って行く途中、その窓から見えた風景。 そしてこれは、プラットホームへだどりついたわが一歩。 って、こんな写真が何を意味するのかよく分からないけど、 撮ってみた。 そう、白靴に白いパンツをはいてたの。。。。 って、どうでもいいことだけどさ。 今日は、詩人・川端進さんを偲ぶ会があって、詩人の中上哲夫さんからご案内をいただいていたのだが、先約が入っていて伺うことがかなわなかった。 ふらんす堂から二冊詩集を刊行されている。 それぞれの詩集から一篇のみを紹介して、川端進さんを偲びたいと思う。 詩集『釣人知らず』 2002年9月7日刊行 第35回横浜詩人賞受賞 帯=川崎洋 栞=中上哲夫 問答 竿をだしたばかりのところ 釣れましたかときた 竿をだしたばかりのところなので たったいま竿をだしたところなので といえばすむことなのだが そうはいかないのが 釣師 そこで ぼちぼち ぼちぼちです ととりあえずいってやる するとすかさず かたはどうですかかたはとかえってきた かたはまあまあ まあまあのかたはかたなんだがと おとりあゆをひきもどすと かたごしに顔をだしてきて いいかたじゃないですかときて 湖産ですか海産ですか人工産ですかとくるのだ 湖産も海産も人工産も 釣れれば釣れたでいいわけなんだが かえすことばにこまり 思案のあげく ほれあそこの 魚園のだ といってやると なんだまだ養魚なのか ときたのだ 詩集『日々是好日』 2006年6月15日刊行 帯=中上哲夫 フィッシャーマンズ ストーリー ほら ごらん あれがぼくの釣り姿 なんともりりしい釣り姿なんでしょう 水も滴るとはよくいったもの ぼくはぼくの姿をみて うっとりしたね あの姿で 川のなかほどに ああして立ちつづけ 二十年釣りつづけている 釣りつづけているのはいるのだが 魚は釣れたのか釣れなかったのか 釣りをしているのはぼくなのに 釣れたという記憶が まるでない 痴呆? 何をいうか 歳はとったが耄碌はしていない 九九だって娘の名前だって言える 家にだって間違えずにちゃんと帰ってくる (一度 真夜中にパトカーで運ばれてきたことはあったけどね) とりわけ落とした川だって覚えている (すごいとは思わない?) 頭は短気だが切れたことはない 躁と鬱をくりかえす 日常だが それにしても 夜毎枕元にあらわれる 鼻の曲がった大きな鮎たちはなんなのだ 見覚えのある鮎たちばかりでどれもが尺以上だ あっ そうか あれはぼくが釣り落とした鮎たちだ 釣り落としたのはほんのちび鮎たちだったのに あんなに大きくなっているなんて ことあるたびに吹きまくる ぼくの法螺を喰いつづけ 育ってきたのだ あそこまで 怪魚を飼育する 趣味はないけれど 育てたのは確かにぼくなのだ 被害はあたえていないと思うのだが (釣り仲間たちはどう思っているかしら) 抹香鯨まで育てたという釣人もいたというから ぼくのなんか可愛いものだ 釣人どうしの天狗語 だからね ほら ごらん あれがぼくの釣り姿 相模川や酒匂川や狩野川 ときには伊南川や魚野川や那珂川や小国川 川から川を股にかけ 立ったことのある 釣り姿だ 釣り上げるより 釣り落とすほうが多い 釣り人生だが 見ていろ 今に 釣り落とした奴らことごとく 釣り上げてやる 夢の中でね 今日は七夕。 川端進さんはきっと奥さまを傍らに、天の川に釣り糸垂れておられることでしょう。 たくさん釣れまして? 川端さん。
by fragie777
| 2018-07-07 19:32
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