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5月9日(水) 旧暦3月24日
先日遊んだ矢川緑地。 榛の木に囲まれて。 蘆原となる。 今日の寒さからは考えられないような夏の日ざしの一日だった。 今日もよく働いた一日であった。 さまざまな雑用をこなしながら、原稿を二本印刷屋さんに入れた。 お昼にはセブンイレブンで買ったカレーうどんを食べ、おやつはお煎餅、夕方のおやつはホワイトチョコレート、あとは机の上でひたすら仕事。 ちょっと仕事が立て込んでおり、右の手と左の手だけでは足らず、もう2,3本手が欲しいところである。 キイボードを打ちながら、あとの手は電話をとり、付箋を貼り、鼻をかく、 せめてこのくらいを何本かの手が一斉にやってくれると助かるのだけれど。 いや、 まてよ、 司令塔となるわたしの大脳の働きがいったいそれほど多い手を制御し牛耳ることができるのだろうか。 いやいや、二本の腕でさえ充分に活用できない御粗末な司令塔である。(なんせ左のポッケを忘れるくらいだから……) 二本以上の手があったら、いやはや恐ろしい事態を引き起こしかねないぞ、 わたしはキイボードをうつ自身の手をあらためて見つめたのだった。。。。 さて、新刊紹介をしたい。 四六判ハードカバー装 202頁。 「むつみ会」とは、関東を中心とした弁護士の奥さまと女性弁護士の方々による会であり、親睦をかねてさまざまなサークル活動をされ、社会奉仕活動にも積極的に取り組んでおられる社団法人の会である。「むつみ句会」はその活動のひとつの会で、俳句を学ぶ会である。この「むつみ句会」はサークル活動のなかでも歴史は古く昭和38年(1963)に始まり、とだえることなく現在まで続いている。合同句集としてはこの度の『ひまわり』は第3句集となり、すでに第1句集『向日葵』(平成8年刊)、第2句集『草燃え』(平成18年刊)を刊行されている。 本句集『ひまわり』には、講師の杉坂大和氏をはじめ句会に所属する18名の方が作品を寄せられている。杉坂氏は序文と作品18句、18名の方々はそれぞれ27句、追悼というかたちで亡くなられたお二人の方の作品も収録されている。『ひまわり』を開けばわかるように、そこには作品のみが収録されており、それ以外の個人の情報があえて語られていないということも清々しい句集であると思う。 この句集に一貫して流れているもの、それは温かさです。複雑な現代社会で、重要な職務を果たされている弁護士の夫人として、「福祉活動による社会貢献」に寄与していらっしゃる、その誇りと気高い心がそのまま句集に反映されている。そしてこの温かさは、私が「むつみ句会」に迎えていただいた当初に感じた気持ちでもあります。村田脩先生(「萩」主宰)の後任の講師として、お役に立てるか大変不安だった私を寛大な心で温かく迎えていただき感謝しています。(略) 「俳句は一編の私小説である」と言う人もいます。それぞれの人が己の背負ってきた人生を描きたいと思えば、俳句はそれにとても適った文芸かもしれません。そして、俳句がお茶やお花の稽古事と明かに違うところは、俳句という手法を通して自分自身の人生を見極めることができるところです。もちろん、趣味の俳句として各々の考え方で楽しめばよいのですが、どのみち、その人の背負ってきた人生が表に出てくるのです。それ故に、俳句は志を高く持てば、それに応えてくれる文芸と言えましょう。(略) 前任の村田脩先生が「結社・系統・流派を尊ぶ現代の俳壇の中にあって、流派などを問題にしない一句集が一つの清風であることにちがいない」と述べておられます。ここにこの度の合同句集『ひまわり』の存在意義があるように思います。 この句集の皆さんはどなたも多趣味で、すでに人生を楽しまれていますが、これからも俳句を身近なものとして豊かな人生を送っていただきたい。 私もその一助になればと、皆さんと一緒に励んで行きたいと思います。 序文を抜粋して紹介した。 それそれの方の作品を一句ずつご紹介したいと思う。(いまの季節の夏の句を) 雨蛙跳んで葉色を抜け出せり 杉坂大和 籘椅子に染み込んでゐる波の音 浅見雅江 薄墨の筆もて描く夏景色 柏崎芳子 梅雨冷やネオンを映す石畳 片山麻貴子 幼子と登りし富士の山開き 黒澤麻里 雨去りて雫光れり青き梅 佐藤百合子 夏立つや象の目にある地平線 嶋田香里 冷奴角の取れたる齢にも 角佐穂子 調律の重き響きや走り梅雨 田嶋展子 誰も居ぬ回転木馬戻り梅雨 田中昭代 沙羅の花落ちても白を失はず 田中幸子 夏のれん頭に分くる傘雨の忌 谷川佐和子 紫陽花やルノアールの青満ち溢れ 長濱泰子 革にほふ梅雨の靴屋のほの暗し 中村悦子 フルートを吹く横顔の爽やかに 水沼早苗 青梅の尻きしきしと瓶の中 村田重子 薔薇園の貴婦人の名も競ひ合ひ 本林いち子 花卯木煉瓦の古城登りつめ 山田美知子 (追悼) 古里も旅館泊りや遠蛙 筱田 文 花つつじ人を隠して人盛り 平松美子 杉阪先生を講師にお迎えして六年経った今年、温かく熱心なご指導のご恩に報いるべく、又句歌集『草萌え』の刊行から十二年過ぎていることもあって、この『ひまわり』を上梓いたします。句集の題「ひまわり」は弁護士バッジのデザインに因み現代仮名遣いになっております。今年はむつみ句会の発足から五十五年の節目の年でもあります。 第一合同句集と比べますと、参加者が十七名といささか減ってしまいましたし、『向日葵』・『草萌え』・『ひまわり』と連続して出句している人数は僅か五名ですが、句会にはその後若い会員の方々が参加して俳句を楽しんでいます。(略) 俳句を愛して下さる方々が更に増えることを希望しつつ。 「睦み句会会員一同」による「あとがき」を抜粋して紹介した。 本句集を刊行させていただいて思ったことであるが、皆さんにお目にかかったわけではないが、中心となってこの企画をすすめられた方々がふらんす堂に入らして下さったのであるが、皆さん一所懸命にこの合同句集のためにお力を注がれているということであった。その情熱がこちらまでヒシヒシと伝わってきたのだった。 本句集の装丁は君嶋真理子さん。 「ひまわり」という句集名にふさわしい明るい晴れやかな句集となった。 表紙は目の覚めるようなまさに向日葵の黄色。 この色は、「むつみ句会」の方々がふらんす堂にお見えになったときに、決められたものである。 文字は金箔押し。 扉。 本句集のもうひとつの素晴らしさは、会員のおひとりである長濱泰子さまの挿画でそれぞれの頁が飾られていること。 お一人お一人にそのタイトルにふさわしい挿画が配されている。 花布は、緑と白のツートンカラー 栞紐は、黄色。 タイトルの「ひまわり」は、弁護士バッチのデザインからの命名であるというこである。 堂々として、揺るぎない一冊となった。 「むつみ句会」の皆さま、 この度のご上梓おめでとうございます。 来る11日には、この出版をお祝いして、出版記念会が開かれる予定であり、私も担当者としてお招きをいただいている。 まだ、お目にかかったことのない皆さまがほとんどであるので、お目にかかれるのはたいへん楽しみであるが、実は「ご挨拶を」と言われてしまった。 すごく苦手なのね。(一見ゴリラのような心臓をもっているような図図しい人間に見えるらしいんだけど、見かけ倒しなのよ、ほんと意気地がなくて挨拶苦手) それを考えると心臓がハクハクしてくる。 わたしがちゃんとできるように祈ってくださいな。 そして、この句集の窓口でありすべてをとりしきってくださった村田重子さま。 粗忽者のyamaokaにきっと何度か呆れられたことがあったと思います。(ブログにはいちいち書けないけど、いろいろとやっちまったの。) それにも関わらず、寛大にやさしく対応していただきこころより感謝いたします。 あっ、それとゴリラのような心臓、なんて言っちゃったけど、 ゴリラに申し訳なかった。 ごめんなさい。 ゴリラさま。
by fragie777
| 2018-05-09 19:46
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