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7月24日(月) 桐始花結(きりはじめてはなをむすぶ) 地蔵盆 旧暦6月2日
小石川後楽園の百日紅。 たしか小津夜景さんは、この花がお好きだったのではないかしら。 昨夜の「田中裕明賞」の授賞式とお祝いの会を紹介する前に、今日のお客さまを紹介したい。 大阪・茨木市にお住まいの俳人の谷ゆう子さんが、句稿の原稿を持ってご来社くださった。 たまたまここ数日東京に滞在される事情があって、「お送りしようと思っていたんですけど、ちょうど時間の都合がつきましたので」と寄って下さったのだ。 谷ゆう子さんは、俳誌「鶴」(鈴木しげを主宰)に所属する俳人である。 「鶴賞」を受賞されたのを機に、句集の出版を決められたのだった。 俳句をはじめられたきっかけは、平成9年(1997)に、俳人の大石悦子さんに出会ったことによる。 谷さんは中学校の教師をしておられた時のことだ。 「それはもう一目惚れでした」 と大石悦子さんとの出合いを語る。 近くにお住まいということもあって、句座をともにしてご指導をいただいているということだ。 「鶴賞」を受賞されたときに、「鶴」に大石悦子さんが懇切な文章を書いてくださった。 それをこの度の句集に跋文として収録される予定だという。 序文を鈴木しげを主宰、跋文を大石悦子、「わたしは幸せものだと周りの句仲間から羨ましがられます」と谷ゆう子さん。 谷ゆう子さん。 かつて句集『方寸』をふらんす堂より上梓された須田保子さんとはとても仲良しであるという。 俳句のとりなす巡り合わせに不思議な縁を感じたのだった。 この度の句集名は、「樫の花」である。 「樫の花」とは俳人好みの渋い花である。樫にどんな花が咲くのだろうか。 わたしの家にも白樫の木が何本もあるのだが、恥ずかしいことに一度も花に気づいたことがなかった。 それほど地味な花である。 ネット上で検索してみたのだが、「へえ、こんなのが咲くんだ」と、確かに地味な花である。 俳縁のおろそかならず樫の花 句集の掉尾におかれた一句である。 それでは、昨日の「第8回田中裕明賞」の授賞式とお祝いの会を写真のみで少し紹介したい。 ご挨拶の言葉などすこしでも記すことができればいいのだが、それはすべてこれから刊行される電子書籍版「第8回田中裕明賞」にて収録する予定である。是非それをお読みいただきたいと思う。 ご挨拶をされる森賀まりさん。 (森賀さんは、この後ご予定があり、お祝いの会には出られずにお帰りに。) 選考経過報告は岸本尚毅さん。 ご挨拶をされる小津夜景さん。 (句稿が整うまでのいきさつなどを語られた) 黒の素敵なドレスに着替えられて授賞式に臨まれた。 この授賞式のために「白い靴を新調しました」という小津夜景さん。 その心意気にぐっときたyamaokaである。 そしてお祝いの会である。 まずは選考委員の方々よりのお話。 津川絵理子さん。 選考委員になられてはじめてのお祝いの会である。 岸本尚毅さん。 四ッ谷龍さん。 つぎは応募して下さった皆さん。 中村安伸さん。 最終的に『フラワーズ・カンフー』と受賞を争った句集『虎の夜食』である。 「賞をとれなかったのは、やはり悔しかった。それは、自分のことだけでなくこの句集制作に関わった人たちのことを思ってもですが。」と語られたことが印象的だった。 抜井諒一さん。 『フラワーズ・カンフー』より二句あげて、その二句が自身の句づくりにどうサジェストしたかを語られた。 つねに自身の句づくりを考えている人である。 松井真吾さん。 俳句をはじめてまだ日が浅い方のようだが、なんでも素直に吸収されていく人だ。 「吟行会」に参加できたことに感激されていた。 牟礼鯨さん。 吟行会は、結社の大事な句会と重なったためやむなく断念。 じつはわたしたちスタッフは、繊細な気むずかしい人が現れるだろうと思っていたのだが、とても気さくなお人柄でちょっとびっくりしたのだった。 前回の受賞者北大路翼さん。 吟行会に参加の予定だったが、体調すぐれず急遽不参加だったのがとても残念だった。 (四ッ谷龍さんが誰よりも残念がっていた) 今年ふらんす堂より刊行した『時の瘡蓋』も好調で、今朝の讀賣新聞の「枝折」に取り上げられていた。 この会の授賞式に小津さんは七人の方をご招待された。 その方々を紹介したい。 京都にお住まいの入交佐妃(いりまじり・さき)さん。 大学時代からの小津さんの無二親友である。 小津さんとの出合いなどをお話くださり思わず引き込まれてしまった。 今日は、『フラワーズ・カンフー』に帯の言葉を寄せられたご夫君の正岡豊さんとともに出席くださった。 正岡豊さん。 歌人である。田中裕明さんと「貘」時代の交流のあった方である。 森賀まりさんもよく存じ上げている方だ。 「貘」とは、『田中裕明全句集』の年譜によると「高校生の短詩型同人誌」とある。 西原天気さん。 ウェブマガジン「週刊俳句」を上田信治さんとお二人で運営している。 小津夜景の才能をいちはやく見抜いた人である。 小津夜景という名前をわたしたちは、「週刊俳句」ではじめて目にしたのではないだろうか。 関悦史さん。 第3回田中裕明賞の受賞者だ。 新刊の句集『『花咲く機械状独身者たちの活造り』も評論集『俳句という他界』も評判よく、ますます俳人として充実の日々である。 第六回田中裕明賞の受賞者。 俳誌「オルガン」のメンバー。 多くを語らずとも存在感があり、わたしはいつも「静かな闘志」を鴇田さんに感じる。 福田若之さん。 若手俳人のなかで注目されているおひとりである。 作品も論も。 新句集の刊行も間近いようだ。 小津夜景さんが句稿をもってふらんす堂を訪ねて下さったときに、小津さんをエスコートして来られた。 小津さんが句稿を脱稿するまえに、句稿を読んだおふたりのうちひとり。 小津さんが句集を上梓するにあたり、句稿についていろいろとサジェスチョンをいただいた方だ。 小津さんのご挨拶で、柳本さんとのやりとりについてお話されていたのが興味ふかかった。 柳本さんご自身は、ご挨拶で「僕はそんなたいしたことをしておりません」とおっしゃっていたが。。。 メディアの方もいらしてくださった。 讀賣新聞社の記者佐々木亜子さん。 (ごめんなさい、ご挨拶をいただいたのに、お写真を忘れたようです) 昨年からいらして下さっている。 目下、福田若之さんの句集の編集をされている。 この4月に「短歌」編集部から「俳句」編集部に変わられたということである。 「俳壇」編集部より山崎春蘭さん。 じっくりと『フラワーズ・カンフー』について語ってくださった。 わたしは始めてお目にかかる方だ。 ほかのメディアの皆さまもそれぞれ丁寧に『フラワーズ・カンフー』を読んで来られて、感想をお話しくださった。 電子版に掲載させていただきます。 そして、記念撮影。 小津夜景さまをはじめ、ご出席くださいました皆さま、 昨日はありがとうございました。 そして、 お疲れさまでございました。 電子版も気をぬかず、頑張って編集作業をするつもりです。 お待ち下さい。 小津夜景さま、 どうぞお気をつけてお帰りくださいますように。
by fragie777
| 2017-07-24 21:18
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