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7月17日(月) 海の日 鷹乃学習(たかすなわちわざをなす) 旧暦閏5月24日
七十二候の「鷹乃学習」は、今年生まれてひと月ほど経ったタカの幼鳥が、飛ぶことを覚える時季のことを言う。 鷹の子どもはどんな風にして飛ぶことを学習するのだろうか。 今日は海の日である。 午前中は大海原に浮かんでいるかのごとく、家でゆらゆらと時間を過ごした。 韓国ドラマを見ながら、小豆のアイスキャンディーをまるごと一本囓った。 ちょっと歯にしみたけど。 午後からは仕事場にぶらぶらとやって来て一応仕事をやる。 ブログは海の、あるいは夏の詩歌をすこし。 ふらんす堂にある書棚より紹介します。 まずは、北原白秋の詩篇より。 海 雀 海雀(うみすずめ)、海雀、 銀の点点、海雀 波ゆりくればゆりあげて、 波ひきゆけばかげ失する 海雀、海雀、 銀の点点、海雀 露 台 やはらかに浴(ゆあ)みする女子のにほひのごとく、 暮れてゆく、ほの白き露台(バルコン)のなつかしきかな。 黄昏(たそがれ)のとりあつめたる薄明(うすあかり)。 そのもろもろのせはしなきよどみのなかに、 汝(な)は絶えず来(きた)る夜のよき香料をふりそそぐ。 また古き日のかなしみをふりそそぐ。 露台(ろだい)は季語、って知ってますよね。 バルコンというのがエキゾティシズムに溢れていていい。 そして河東碧梧桐の俳句より。 なにゆえ碧梧桐なのか、よく自分でもわからないけど。 河骨の花に集まる目高かな 水飯(すいはん)の水こぼしけり膳の上 炎天の烏はとんびよりも苦し 貧乏な青物店や夏大根 蚊帳ごしに日のさして居る朝寝かな 能登へ渡るすずしき月の船路かな 蝉涼し朴の広葉に風の吹く 昼顔や磐梯の砂原を行く 夕顔や柑子の葉越し白き見ゆ 谷深うまこと一人や漆掻(うるしかき) 空をはさむ蟹死にをるや雲の峰 馬ひとり忽と戻りぬ飛ぶ螢 島海苔を太布のやうに畳みけり 膝と膝に月がさしたる涼しさよ 百合涼し右にゆれても左にも イワナ売が物言はぬ子を連れて来て叱る 昼顔の地を這うでゐる花におしまひの水流す 西瓜船のつく時分町の日陰をたどりて行く サビタ咲く花草の刈られて草高々 サビタの花その香にもあらずそよつく夕べは ひるは蜻蛉の天井に来る糸のさがるにしばし 初期のころは定型に添った句づくりである。 碧梧桐の作品を見ていくと、散文的な新傾向となってくるのは明治末期より大正時代になってからのようだ。 新傾向の作品はなかなか評価されないが、面白いものがある。 明日からまた仕事である。 来週末は「田中裕明賞の受賞式」である。 今日は冷やし中華を食べよう。 冷たく冷やしたスパークリングワインをこうぐいっと飲んでね。
by fragie777
| 2017-07-17 20:27
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