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7月16日(土) 旧暦閏5月23日
池ノ上という井の頭線にある駅にはじめて降りたった。 池ノ上は、若者に大人気の下北沢に隣接する駅である。 実はわたしはもう40年以上も東京暮らしをしていて井の頭線は本当によく乗る電車であるが、今日まで池の上に降りたことはなかった。 俳人の川島葵さんと会ったのであるが、下北沢の住民の葵さんはこのヘンをよく歩くという。 見渡せば路地ばかりである。 今日は川島葵さんと会って、一週間ほど前に亡くなった葵さんの愛猫「リリカ」をしのぶ会をしたのである。 「リリカ」は、ふらんす堂発行の『猫帖!』にも登場している。 2歳ごろ野良猫として葵さん家にやってきてそのまま引き取られ、亡くなった歳は19歳か20歳くらいではないだろうかと、葵さん。 猫としては大往生である。 リリカは2015年に事故で目を傷めそのまま次第に視力を失っていった。 片足麻痺で足を引きずっている。 その上聴力も失ったという。 暗闇の世界をあっちにぶつかりこっちにぶつかりビッコを引きながら、けなげに生きてきたのである。 最近は排泄もままならず、すべて葵さんがお腹をマッサージして便や尿を出してあげていたのだ。 すっかり葵さんに身をゆだねていたリリカである。 高齢となり全盲となってからのリリカは、触感だけが世界を知る手がかりとなった。 葵さんが触れてくれる手のひらや指がすべての感覚となって、触れてあげると喜んだという。 寝たきりとなって2週間後に亡くなったという。 葵さんはリリカが床ずれにならないように夜中も何度も向きを変え、大変だった様子である。 葵さんが一枚の写真を送ってくれた。 なんと安らかないい顔なんだろう。 葵さんの手を引き寄せて、この上なく幸せそうなリリカである。 わたしはリリカへの追悼のために、今日は小さな向日葵のブーケを買って、リリカにささげたのだった。 葵さんの家には、いま24歳!という高齢のチョビと、やはり老齢のビビがいる。 そして10年前に家出した猫が、10年ぶりに帰ってきたという。 「リリカが死んだからかな……」と葵さん。 猫をとてつもなく愛し、猫にとてつもなく愛されている川島葵さんである。 これはわが家の老嬢ヤマト。
by fragie777
| 2017-07-16 00:00
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Comments(2)
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Daxiongmao
at 2017-07-17 17:36
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yamaokaさま
昨日も楽しかったです。 あらためて、自分の未知の世界がた〜くさんある ことを知り、視界が開けた気分になりました。 池の上! 私の最寄り駅です。 写真で見ると(!)何だかステキな街ですネェ。
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fragie777 at 2017-07-18 20:16
玲玲さま
いやあ、池ノ上だったんですか。 それに気づいていたら、ああ、玲玲さんが暮らしている場所なんだなあ、って思って歩いたのに。 とてもいい町でした。 仙川の方が賑やかですが。 イタリア料理のお店で友人とパスタを食べましたが、ピザもおいしく素敵なお店でした。 (yamaoka)
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