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5月14日(日) 旧暦4月19日
矢川緑地に咲いていた水木の花。 薄クリーム色の花が積み重なって一面に咲くさまはなかなか迫力がある。 わたしの家の近くでは井の頭公園の水木の花がすばらしい。 夕食を食べてテレビを見ていたらすっかりまったりしてしまい、ブログのこと忘れていた。 忘れっぱなしだと良かったのだが、思い出しちゃったのよね。 で、少し書こう。 何書こうかな。。。 おお、そうだ、 今日は高柳克弘著『芭蕉の一句』より、今日の句を紹介しよう。 髪生えて容顔青し五月雨 「真蹟懐紙」 「容顔」とは、顔立ちのこと。前書に「貧主自らを言ふ」とあり、芭蕉の自画像の句である。加藤楸邨は「ゴッホの自画像は、この句から季感を抜いた感じであろうか」(『芭蕉全句』昭和44)と評している。来る日も来る日も五月雨に降り込められ、髪も伸び放題、青白い顔ですっかり出不精をきめこんでいる、というのだ。この季節、「青し」といえばみずみずしい若葉や新緑が連想されてくるのだが、それを人の顔のアンニュイな青白さに転じたところに俳諧的な面白みが認められるだろう。(季語=五月雨(夏)) たまたま今日電車のなかで「ゴッホ」についての本を読んでいたのだが、ゴッホはたくさんの自画像を描いているのは周知のことであるけれど、楸邨が言うのはいったいどれだろうと読んでいた本で確認してみた。 すると、パリ時代のものから晩年のものまで、どれも「容顔青し」に思えてきた。自画像に青がふんだんに使われているのだ。あえて言えばこの一枚か、と思われるものがないではないが、いや加藤楸邨は特定の自画像について記していたのではないかもしれない。しかし、芭蕉の自画像的一句にゴッホの自画像をもって来るとは、さすがやるなあ楸邨って思ったのだが、そのことも高柳さんのこの鑑賞を読むまで知らなかったのだった。 ということで、今日はおしまい。
by fragie777
| 2017-05-14 22:57
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Comments(3)
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