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2月28日(火) 草木萌動(そうもくめばえいずる) 旧暦2月3日
名栗の山里の白梅。 これだ。 近づいてみると奇っ怪なオブジェだった。 古代生物のような。 啓蟄の季節になって地中から這い出してきた、そんな風に思えたのだった。 今日は助っ人スタッフの愛さんに来てもらって、「鷹羽狩行俳句集成」の初句索引の読み合わせをする。 読み合わせとは、頁に間違いがないかどうかを確かめながら抜け落ちているもののチェックなどをすることである。 ある意味で校了へ向けて最終段階になりつつある。 10時から初めて6時まで、お昼休みをはさんでほとんどぶっ続けで頑張った、のであるが、全体の5分の1にも満たない進行状況である。 明日も、その次の日も、そのまた次の日も、いやいや来週にかけても読み合わせの日々となりそうである。 小さな活字を追いながらなので、たいへん目が疲れるのである。 晴れやみごとな狐にふれてきし祝日 田島健一 句集『ただならぬぽ』(2017.01 ふらんす堂)より 数年前に、この句の初出の瞬間(大きな句会だった)に立ち会えた時の感動はいまだに覚えていて、それは晴れた祝日のことだった。 晴れている、祝日であるということは詠めても、こんな俳句にはなかなか出会えるものではない。以来、祝日になると思い出す愛唱句となった。 〈西日暮里から稲妻見えている健康〉〈ただならぬ海月ぽ光追い抜くぽ〉〈白鳥定食いつまでも聲かがやくよ〉など、句中の「健康」や「ぽ」や「定食」など、それがあるから難解であり面白くもある言葉の意外性は、説明を拒みつつ強烈な印象を残す。 つづき→「月曜日の一句」 相子智恵さんは、この一句がうまれた句会の現場にいたのだ。 句会場でこういう句に出会うときと、句集のなかで出会うのでは、鮮烈さが違うかもしれない。 わたしは句集『ただならぬぽ』を拝読したとき、この句を読み飛ばしていた。 「兎」の句に立ち止まったが、「狐」の句には立ち止まらなかった。 しかし、こうして取り上げられてみると、印象深い一句である。 「狐」がとても美しく晴れやかだ。 わたしはポケモンgoの狐ポケモンの「キュウコン」をとっさに思い浮かべた。 相手のこころを自在にあやつるキュウコン。 1000年間生きると言われている。 中国の神話にある「九尾の狐」からの発想だろう。 祝日にはふさわしい狐である。 ああ、でも田島さん怒っちゃうかも。 そんなポケモンなんかを安易に持ってくるなって。 ごめん、田島さん。 本当にお安いyamaokaである。 相子智恵さんの鑑賞は、最後の一行にわたしはやられてしまった、のであった。
by fragie777
| 2017-02-28 20:25
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