カテゴリ
以前の記事
最新のコメント
検索
画像一覧
|
12月18日(日) 納めの観音 旧暦11月20日
今日はP・O・D刊行記念に 有働薫著『詩人のラブレター』より一篇だけ紹介したい。 ロートレアモン伯爵の詩である。有名な詩句が含まれているものだ。 Les Chants de Maldoror (extrait) Comte de LAUTRÉAMONT(Isidore DUCASSE) ...qu'il est jeune ! ...il a seize ans et quatre mois ! Il est beau comme la rétractilité des serres des oiseaux rapaces ; ou encore, comme l'incertitude des mouvements musculaires dans les plaies des parties molles de la région cervicale postérieure ; ou plutôt, comme ce piège à rats perpétuel, toujours retendu par l'animal pris, qui peut prendre seule des rongeurs indéfiniment, et fonctionner même caché sous la paille ; et surtout, comme la rencontre fortuite sur une table de dissection d'une machine à coudre et d'un parapluie. マルドロールの歌(抄) ロートレアモン伯爵(イジドール・デュカス) なんて彼は、若いんだ!…彼は十六歳と四か月だ! 彼は、 肉食鳥の爪の緊縮性のように美しい。いやそれよりも、く びのうしろのやわらかい部分の傷のなかの筋肉の、おぼろ な動きのように美しい。いやむしろ、捕らえられた動物自 身によって、つねにふたたび仕掛けられる、齧歯類(げっしるい)だけを かぎりなくつかまえる、麦藁(むぎわら)のしたにかくしておいても しっかり機能する、不滅のネズミとり器のように美しい。 そしてなによりも、ミシンとコウモリ傘(がさ)との、解剖台のう えでの偶然の出合いのように、彼は美しい! (散文詩集『マルドロールの歌』第六歌部分 前川嘉男訳) ロートレアモン伯爵(イジドール・デュカス) (1846-1870) 「マルドロールの歌」(第六歌部分) 散文詩集『マルドロールの歌』Les Chants de Maldoror(1874)所収… 訳は『マルドロールの歌』(1991 集英社文庫)より 1870年11月にロートレアモン伯爵をペンネームとする、詩人イジドール・デュカスはパリのアパルトマンで24歳で亡くなりました。生前彼は『マルドロールの歌』と題する散文詩集の出版に悪戦苦闘していましたが実現せず、死後に父親の努力でベルギーで出版されました。その後1920年代になって文学の革新を志す青年たちが自分たちの目指す美を、この詩集の中の《ミシンとコウモリ傘との、解剖台のうえでの偶然の出合いのように》という一節を引いて主張したため、一挙に注目を集めました。最初のうちは悪文で読めないと軽蔑されていましたが、多くの読者の努力によって、この詩集の内容の美しさと痛ましさが読み解かれるようになりました。南米ウルグアイ出身で同性愛の性向に生れついた彼は父の故郷のピレネーのある少年との熱愛に破局して単身パリに出て文学を志しました。殷賑をきわめるパリの街中での疎外感、絶望感、愛の深い傷、自己の生存条件のあやうさを反映する切実きわまる文体によって、異国育ちの青年の孤独と生命の燃焼の激しさがあますところなくこの一冊の詩集に定着されており、その悪意に満ちた作品世界に私たちは戦慄を覚えずにはいられません。 本書は、2006年2月から2011年3月までふらんす堂のホームページに連載されたものを一冊にしたものである。 いまは、森山恵さんが「祈る詩」と題して、毎月詩を紹介して下さっている。 12月はクリスマスにちなんだ詩である。 是非にアクセスを。 わたしはペリカンとパーカーの万年筆を愛用している。 インクの色を変えて使いわけたりしてきたのだが、パーカーの方がとうとう壊れてしまった。すでに修理に2度ほど出して、使いつづけてきたのであるが、いよいよ本体が壊れてしまった。やむなく諦めて今日は万年筆をデパートの文具売場に買いに行ったのである。 条件は気に入ったのがなければ、買わないこと。 田中裕明賞の本賞の万年筆より高いものは買わないこと。 このふたつである。 で、 その結果購入したのがこれ。 ちょっと自慢モードになるけれど、お許しを。 やはりパーカーのもの。 お手頃価格であった。 万年筆は毎日のように使うので、元はすぐに取れると思う。 小川軽舟句集『俳句日記2014 掌をかざす』に乗せてみたらよく似合う。 白という色は好きな色。金も赤金で華やかでしょ。 あたらしい万年筆を買ったyamaokaはすごく嬉しくて幸せである。 (仕事頑張ろっと)
by fragie777
| 2016-12-18 18:20
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||