自分でも付き合いきれないヤツだと思った一日。 : ふらんす堂編集日記　By YAMAOKA Kimiko

自分でも付き合いきれないヤツだと思った一日。

11月13日（日）　旧暦10月14日

新宿副都心。

風邪もほぼ治ったので、今日は太極拳に行く。

電車のなかでは、スペイン・フェンデトードス村生まれの画家について書かれたものを読みふけり、太極拳では楊名時24式白鶴の舞を演舞した。
もっともわたしの場合は、「白鶴の舞」というより「家鴨の踊り」と言ったほうがよろしいかもしれない。
わたしたちの授業の素敵なことは、クラスに中国語に堪能なお仲間のYさんがいて、中国語も教えてくれるということである。
彼女は、中国人と間違えらるほどその発音がすばらしく、熱心な仲間たちはすでに「麻婆豆腐ではなく、北京ダックが食べたい」と正しい発音で会話ができるほどである。
わたし？　わたしはだめ。語学のセンスがないところにサボりやだから…。
「謝謝」「再見」のみ。
Yさんは中国医学にも精通していていろんなことを教えてもらっている。
わたしよりもずっと若いんだけどわたしはとても頼りにしている。

今日は、アルカディア市ヶ谷で「円錐」（澤好摩代表）25周年のお祝いの会があった。
ご案内をいただいていたのだが、所用でわたしもPさんもうかがうことができなかった。
せめてはと、スタンド花をお贈りしたのだが、実は今日そのことで一人で大騒ぎをしてしまった。
用事のため外出先にいたのだが、ふとスタンド花を手配してなかったと思い、これは大変なことになったと、一瞬蒼くなった。
すでにお花をお贈りしますと、澤好摩さんにはお伝えしてある。
ああ、どうしよう。
すぐにその場を抜け出してアルカディア市ヶ谷の宴会係まで電話をした。
「今からでも間にあいますか？！」
「今は句会をやってますので、お祝いの会は4時半からですので大丈夫です」
「良かった！では手配しますので、よろしくお願いします！」
そしてすぐにいつもお願いする花屋さんに電話をした。
（なにしろ外にいるので携帯で調べながらである。大汗をかきながら）
「ふらんす堂です、スタンド花を早急に手配してください。アルカディア市ヶ谷に4時半まで！」
すると、花屋さんの店員さんが、
「あのう、『円錐の会』ではないでしょうか」
「そうそう　それ！」
「ああ、それなら先日ご注文をいただきました。すでに会場にお送りしてあります」
「あれ！？」
「いつものスタンド花でいいのですよね」
「そうですが」
わたしはだんだんと数日前に注文のファックスをしていた場面を思い出してきた。
そうだった。
ちゃんと注文していたじゃない。。。。
「ああ、良かった！　ごめんなさい、お騒がせしました」
ホッとした。
しかし、いったい、わたしというヤツは。。。
で、アルカディア市ヶ谷にも電話をしてそれを告げたのだった。

安心したためか、帰りの電車でパスネットを落としてしまった。
駅に立ち寄ったがない。
（弱ったな……）
しかし、yamaokaの強運なところは、なくし物がたいてい出てくるのである。
これまでお財布を3回落としたが、全部出てきた。
それもバッグごと失くすという大胆さ。
3回のうち2回はそっくりそのまま交番に届けられた。
一度は現金のみ抜き取られたがカードは全部戻った。
今日も夕方駅に電話したところあったということである。
良かった！！

あーあ。
まったく、
一人だけで終始した激動の日であった。

人よりはるかに多くエネルギーを使わなくてもいいところに使っている。

一人で焦り、一人で騒ぎ、一人で安心する。

どっと、疲れた一日だった。

ふふふ……

でも良いこともあったんよ。

夜は近場にある北イタリアンレストランで「熊の肉」を食べた。

熊の肉って食べたことあります?
わたしは初めて。