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1月31日(日) 鶏始乳(にわとりはじめてにゅうす) 旧暦12月22日
ただいまっ。 いまさっき大阪から戻ったところである。 加賀の棒茶(最近凝ってんの)を一杯飲んで、さっそくパソコンに向かった。 大阪の二つの祝賀会はそれぞれとても良い会だった。 この祝賀会については、明日あらためてご紹介したいと思う。 それぞれの結社のご縁のある方々にお会いできたこともとても嬉しかった。 「ブログ見てます!」っておっしゃってくださる方が思いのほかいたりすると、「あ、ありがとうございます」と口では言うが(うむ、まずい)って内心思うことが多い。 もっとしっかりしたことを書かなくっちゃ……。 と一瞬思うが、書けるわけないもんね、ってすぐ居直っちゃうのよ。 で、 大阪に行ったのに、なにゆえ京都!?って、 実は二つの会の間の時間で会っておきたい人がいたのだ。 京都で介護士として働きながら詩を書き続けている詩人の手塚敦史さんである。 ふらんす堂からすでに『詩日記』、『トンボ消息』、『おやすみの前の、詩篇』の三冊の詩集を刊行している詩人だ。 どれも素晴らしい詩集だ。 今日は手塚さんも休みをとったということなので、ゆっくりとお目にかかることができた。 4時間ちかく、詩について、音楽について、映画について、仕事のことなど話してくれた。 とくに詩を書くということについて、じっくりと話す手塚さんの言葉に耳を傾けていると、まわりの喧騒がすうーと消えて、言葉だけが立ち上がってきて透きとおるように言葉がこちら側にとどく、ヘンな言い方だけどそんな感じがしたのである。 (ああ、いいなあ……) とわたしは思ったのだ。 「タルコフスキーの映画は観ますか?」と聞かれたので、 「サクリファイスを見に行って、映像に圧倒されたけどちょっと寝たわ」って答えると、 「ああ、あれは少し退屈なところがあるかもしれない。こっちの方がいいですよ、」と 「ノスタルジア」のDVDを手渡された。 タルコフスキーは見たいと思いながら、ミーハー的要素が強いyamaokaは、どうも韓ドラばかり最近見入っているので 「ノスタルジア」はぜったい見るつもり。 見るからねっ、手塚さん! 食事をしたお店に、椿の花ともうひとつ早春に先がけて咲く花が活けてあった。 「ああ、これ、あれだわ」 手塚さんの詩には、立原道造の詩のように、草花の名前が豊かに出てくるので 教えてあげようと思った。 が、その花の名前が出てこない。 「ええっと、サンシュユでもなくてさ、あれよ、あれ」とさかんに言っていたら、そばにいた知らないマダムが、 「蝋梅かしら」 「いえいえ、蝋梅じゃなくて、あれよ、あれ」 わたしが必死の形相で思い出そうとしているので、 マダムも手塚さんも笑っている。 で、 思い出すことをとりあえずあきらめて、 あれこれと話をしていてほぼ3時間くらいたったとき、 とつぜん思い出したのだった。 「マンサクよ!そうよ、マンサクよお!思い出したあ……」 そうなるとyamaokaは知ったかぶりをして、 「ええっと、マンサクはね、万作とも書くし、金縷梅とも書くのよ。」 と、えらそうである。 しかし、 思い出せてよかったあ。 「職場では詩を書いていることを話してないので、変人って思われているんですよ」って明るく笑った手塚さんだった。
by fragie777
| 2016-01-31 00:30
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