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10月1日(木) 衣替え 臥待月(寝待月) 旧暦8月19日
いまわたしの世界は金木犀の匂いがたちこめている。 そんなときはきまって空気が澄んでいて、わたしの身体の肺腑も瑞々しい。 昨夜の月の大きさときたら、それはもう予想外の大きさで、ちょっとギョッとした。 仕事を終えて仙川商店街を歩いているその先に空にべったりと張り付くようにあり、 オレンジ色で不気味だった。 (◯×*&%#@?△) わたしはひそかに呪文を唱えた。 それはね、ここだけの話だけど、 どうぞわたしたちの住むこの世界に天変地異が起こりませんように、っていうこと。 だからしばらくは大丈夫だと思うわよ。 わたしがよ~く頼んでおいたから。。。。。。 あはっ。 今日の「増殖する歳時記」は、三宅やよいさんによって、酒井弘司句集『谷戸抄』から。 十五夜の山ぞろぞろと歩きだす 酒井弘司 今年の十五夜は九月二十七日だった。毎月必ずめぐってくる満月だが、中秋の名月は、やはり特別な月に思える。マンション暮らしで縁先もなく、まわりに野山もないので薄を飾ることもないけれど十五夜と思えばまず月の出る方向を探して狭いベランダをうろうろする。十五夜の月はきっと普段の月よりあらゆるものを引き付ける力が強いのだろう。いろいろな不思議が起こりそうな気がする。掲句は十五夜の山、でいったん切れ「ぞろぞろと歩き出す」の主体は山ではなく人間たちだろうが、十五夜の月の光に照らし出されて連なっている山々ににょきにょき足が生えて、歩きだすと考えてもおかしくはない。『谷戸抄』(2014)所収。 三宅やよいさんも、「いろいろな不思議が起こりそうな気がする」と書かれている。 素敵な不思議が起こればいんだけど、ああ、ひょっとしたらあの「かたつむりの王子」は月よりの使者だったかもしれない。。。 そう考えると、わたしの殺伐とした生活に新しい光が差し込んだような気がしてなんかいいな。 昨日の讀賣新聞の長谷川櫂さんによる「四季」は、横山未来子歌集『午後の蝶』より。 (Ora Orade Shitori egumo)(あたしはあたしで ひとり いきます)死のまへのもつとも強きことばとおもふ 横山未来子 「けふのうちに/とほくへいつてしまふわたくしのいもうとよ」。宮沢賢治の妹トシは肺結核で亡くなった。24歳だった。()内は臨終のもようをつづる詩「永訣の朝」に記された最期の言葉。原詩ではルビがない。歌集『午後の蝶』から。 エリック・ロメールの映画「満月の夜」をいまふっと思い出した。 わたしの行くツタヤにDVDはあったろうか。。。 むしょうにみたくなったのだけど。。。。。
by fragie777
| 2015-10-01 19:08
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