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7月8日(水) 温風至(おんぷういたる) 旧暦5月23日
今日も百合。 なかなかゴージャスな百合である。国立の民家に咲いていた。 わたしはどちらかと言うと百合は苦手。あの芳香がダメなのである。 百合の花を貰うと正直困ったなと思う。 しかし美人をたとえるのにいろんな花が引き合いにだされるが、牡丹よりも薔薇よりも百合のような美と人いうのが、凜とした輝きをはなって圧倒的である。 可憐な白百合であればそこに清楚さが加わってテッペキだ。 そういえば、バルザックに『谷間の百合』という小説があって、学生の頃読んだような記憶があるが、青年貴族と美しい夫人との恋愛を描いたものだったかもしれないが、おおかた忘れた。 同じバルザックでも『従妹ベット』の方がわたしには記憶に残っている。 とくにその美貌で男たちをたぶらかした狡猾なひとりの女がその放埒の果てに病気にむしばまれ醜悪な様で死んでいく様子は、いまでも忘れられない。 まさに因果応報、諸行無常である と、その凄まじい描写のページより顔をあげてニキビ面の姉ちゃんこと、若かりしyamaokaは思ったのだった。 悪行の果てと言ってしまえばそれまでだが、美しさとはなんと惨くて残酷なものであるか…… そして、わたしは鏡に映った美しくない自分の顔をみつめてため息をついたのだった。 (このため息は正直微妙なため息である。) この微妙さがわかるあなた、好きだな。。。。。 友だちになれるかもよ。。。 百合の花から、へんな話題になってしまった。 さて、 女性の俳人たちはいったい百合をどう読んでいるか。。。 それぞれの全句集から拾うと。 白百合鬼百合なべて女のためひらく 野澤節子 山百合が目覚めといふをくれにけり 細身綾子 ひらきゐる百合はまつしろ海炎えゐむ 鷲谷七菜子 山百合の花粉が隆き胸につく 飯島晴子 開く百合仰臥のままの哀歓よ 桂 信子 潮騒に鉄砲百合はなだれ咲く 山田弘子 灰かぶり姫のゆふやけかもしれぬ百合 冬野 虹 以上、百合の花へのすこし微妙なオマージュでございました。 余談だが、 昨日のブログの百合の写真は、百合の美をいささか損ねるものであったらしい。 「あんな感じの百合って、たしかにあってちょっと好きじゃありませんね。百合は嫌いじゃないんだけど」 って言いながら、スタッフの緑さんは帰っていった。
by fragie777
| 2015-07-08 19:46
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