桑の実。

６月７日（日）　蟷螂生（とうろうしょうず）　　旧暦4月21日

すばらしい夏の日曜日となった。

武蔵野は6月の輝きに充ちていた。



花石榴は神から祝福されたようにその赤を輝かせ。

すでに実をつけはじめている。




紫陽花の花もさまざな色を競いあうかのように咲いていた。







少年は川を跳び、


壮年は桑の実を食べ、


青大将は烈日にその鱗を耀かせ、

夏蝶は黒い目をして必死に樹液を吸っていた。いやその身体を休めていたのだろうか。


にわとこの木はすでに赤い実をつけ、


湿原を渡る風は身に心地よく、


今年もこうして、みくりの花に出会えたのだった。



桑の実というのは、男の郷愁をかきたてるのだろうか。
女性よりもどちらかというと男性の方が桑の実に執着するように思える。
今日も男性諸氏は桑の実摘みに果敢に挑んでいた。
わたしも二個おすそ分けにあずかったけれど。

ジャムにするんだって必死に桑の実を拾っていたＦさん。
ジャムにできるくらい拾えたのかしら。

途中で見せてもらったときは、そうね、
クッキー一枚分くらいだったかな。

「たくさん採れたら分けてあげますよ」って言ってくれたけど、

「まあ！　お気持ちだけいただきますわ」ってお答えしておいた。
（鳥がほとんど食べてしまった桑の実を必死にさがすその姿を目の当たりにすると、そうそうたやすく分けてもらうなんて、できゃしない）


どうぞ、おいしいジャムが作れますように。