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10月12日(日)
朝から出かけていてすっかり遅くなってしまった。 今日は二つの美術館をはしごした。 前々から行きたいと思ってたのだが、どうしても時間がとれず今日おいてもうほかに行く時間がない。 台風が来ていたとしても見ておきたいとおもっていたのものだった。 しかし、あいかわらずの不手際と間抜けさかげんで降りる駅を間違えたり乗るバスを間違えたりで、なかなか行きたいところにはたどりつけず、さんざん歩き回った一日となったのだった。 まずは「練馬美術館」。 ここは以前、フランス文学者の鹿島茂のコレクション展をやっていて(これはなかなかすばらしかった)一度訪ねたことがある。 それでも降りる駅を間違えた。 (まあ、よくあることですが) ここでは、見つめて、シェイクスピア!展 美しき装丁本と絵で見る愛の世界を開催している。 本展には、大きく分けて2つの主役が存在します。そのひとつは、約80点にのぼる個性豊かな皮革装丁本です。この皮革装丁本は、世界でも権威あるイギリスの製本装丁家協会「デザイナー・ブックバインダーズ」によって、2013年に開催された「第2回デザイナー・ブックバインダーズ国際製本コンペティション」の入賞作品です。今回のコンペティションのテーマは、「シェイクスピア」。世界中の装丁家たちが、シェイクスピアの作品などから得たイマジネーションに基づき、装丁を施しています。 もうひとつの主役は、シェイクスピアの作品に主題を得た絵画作品や挿絵本です。フランス・ロマン主義の旗手、ウジェーヌ・ドラクロワによる版画《ハムレット》やエコール・ド・パリの画家、マルク・シャガールの版画による挿絵本《テンペスト》、またイギリスの挿絵画家アーサー・ラッカムやアーツ・アンド・クラフツ運動のメンバーでもあったウォルター・クレインによる美しい挿絵本などを紹介します。約260点に及ぶ多彩な出品作品を、じっくり「見つめて」、視覚イメージで捉えるシェイクスピアの世界を広げて頂きたいと思います。 さすがにアートと呼ぶべき意匠を凝らした装丁本をたくさん見ることができた。 世界の優れた装丁の本が見られるということ、しかもそれが好きなシェイクスピアにかかわるもので見られるということ、この二つにわたしの心は踊ったのだった。 シャガールの版画による挿絵のたくさんの展示も興味をそそった。 シェイクスピアは、多くの芸術家にそのイマジネーションを与えた天才であることをあらためて思ったのだった。 「このおれはたとえクルミの殻に閉じこめられようと、無限の宇宙を支配する王者と思いこめる男だ。」 ハムレットに言わせたこの科白、 これはまさにシェイクスピア自身の言葉となりうるものだ。 次は板橋美術館。 ここははじめていく場所だ。 降りた駅もはじめて。 で、いろいろと間違えた。 ここでは、20世紀検証シリーズ No.4 種村季弘の眼 迷宮の美術家たちをやっている。 「種村季弘の回顧展」とも言ってもいいだろうか。 本展は、国内外から作品を集め、種村季弘の眼を通して創造された美術の迷宮を「夢の覗き箱」「没落とエロス」「魔術的身体」「顛倒の解剖学」など、7つのキーワードで辿る初の試みです。 わたしは実は種村季弘が書いたものはあまり読んでいないのだ。 彼と交流のあった澁澤龍彦のものは好きでたくさん読んでいるのだが……食わず嫌いなのかもしれない。 しかし彼の目をとおして見せるその美の迷宮には興味があった。 身近な画家もいたりして、その世界は面白かった。 種村にあてた澁澤龍彦の葉書などが展示してありおもいもかけず見ることができた。 加藤郁乎のすばらしい筆跡の書簡もあり、懐かしかった。 金子国義のはじめてみる絵もあり、四ツ谷シモンの人形もあり興味はつきない。 東京の小さな美術館めぐりもわるくないなあって思った次第。 道を間違えたり駅を間違えたりバスに乗り間違えたりしなければ、 もっと楽しくなりそうである。 さて、明日の紀伊国屋新宿本店にて、 新宿紀伊国屋書店本店でSST俳句大解剖!のイベントがある。 台風よ、ゆっくりゆっくりやってきて欲しい。
by fragie777
| 2014-10-12 22:23
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