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9月16日(火)
![]() 今年はいたるところでこの紫に出合う。 (当たり年なのだろうか……) 今日の地震、怖かった。 わたしはちょうどお昼時で、秋刀魚定食の秋刀魚をぱくついているところだった。 (焼きさんまをうまく食べさせる店があるのだ) 予想どおり油の乗ったうまい秋刀魚だったが、地震のときは味がいっしゅん消えた。 箸がとまり、咀嚼もとまった。 お店の人が重ねられたお皿をおさえている。 お客たちもおしゃべりをやめ顔を見合わせている。 やがて、 揺れはおさまった。 わたしはふたたび何事もなかったようにうまい秋刀魚をぱくついたのだった。 昨日の讀賣新聞の長谷川櫂さんによる「四季」は、酒井弘司句集『谷戸抄』より。 流星一つ北きつねは寝たか 流れ星に願いをかければ必ず叶うという。天と人がひとつだった太古のなごりの伝説だが、この句、流星を見ていつか北海道で出会った北狐を思い出した。親子だったか独りものだったか、今も健やかでいるか。はるかな切ない句である。 おなじく讀賣新聞の新刊紹介に、 奥坂まや著『飯島晴子の百句』が紹介されている。 八十八夜体叩いてとびまはる 猫鳴いてお多福風邪が奥にゐる 一貫して言葉の本質を追い求め、渾身の力で尽きることなく言葉と苦闘したすえ79歳で自死した俳人の100句を選び、解説を加えた。 昨日の毎日新聞の新刊紹介は、 杉口麗泉句集『金色童子』が紹介されている。 秋茄子の勾玉曲りして紫紺 第3句集。著者は「幡」同人。俳句形式に対する信頼と、日常生活に俳句的瞬間を見出す快感が伝わってくる。 夕方にお客さまがふたりいらっしゃった。 俳誌「蘭」の松浦加古主宰と吉澤やす子さん。 いますすめている「野澤節子全句集」の再校ゲラをご持参くださった。 この全集は来年の4月上旬刊行を目指している。 4月9日が野澤節子忌である。 全集を編み刊行するということは、思いがなくては結実しない。 松浦加古主宰をはじめ、「蘭」の方々の熱心な尽力があってのことだ。 来年の刊行にむけていっきょに集中してすすめていきたい。 ご一緒に来社された吉澤やす子さんは、この全集の編集委員のおひとりであり、松浦主宰がなんとも頼りにしておられる方だ。 この度第一句集の刊行を決心された。 ふらんす堂のあたらしいシリーズにご参加くださることになったのだ。 「わたしはとてもとても、恥ずかしくて」と本当に恥ずかしそうにおっしゃる吉澤さん。 しかし、句集名のことになると「しもつかれ」ときっぱりとおっしゃった。 「しもつかれ」とは栃木県にふるくから伝わる伝統料理のこと。 鮭の頭と大根、人参、酒かす、大豆などを用いてつくる栄養価たっぷりの料理であるらしい。 わたしは少しも知らなかった。 「小さい頃か食べさせられたんですが、小さい頃は嫌いでした。大人になってそのおいしさがわかったのです。母から学んだ料理ですが、嫁いでからなんとか母のようにと思ってつくったはじめてのしもつかれを母に食べてもらったとき、『おいしい』と言ってくれた母の顔が忘れられないのです」と吉澤さん。 「いい句集名ですね」と申し上げると、 「わたしのように見た目はブサイク、でもおいしいんですよ」とにっこりされた吉澤やす子さんだった。 (ブサイクなんてとんでもない。「しもつかれ」を召し上がっているせいか、肌がシミひとつなくつやつやとしてかがやいておられた) ![]()
by fragie777
| 2014-09-16 19:29
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