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2月8日(土)
雪である。 雪と聞いていたが、 やはり雪が降った。 それもどっさりである。 二階の窓に雪が張りついているのが見える。 この家に住んでからはじめてのことである。 もちろん、今日は一歩も家を出なかった。 家でぬくぬくと猫たちといた。 途中で駅まで迎えに来て欲しいという電話が入ったが、とてもとても車など運転できる状態じゃないよ、と断った。 こういう日は歩くしかないわね。 わたしはあの毒殺好きのブランヴィリエ侯爵夫人のような冷酷さで言い放ったのである。 今日は仕事場にも行かない。 だってこの雪でしょ。 歩いてなんか行ったら死んじゃうよ。 風邪がやっと直りかけているというのに。 というわけで最大級にのんびりしたyamaokaであった。 (こういうぐうたらって大好き) 今日の「増殖する歳時記」は、今井肖子さんによって、野口る理句集『しやりり』より、 白梅や百年経てば百年後 梅の樹齢はそれこそ百年二百年、その花はほころんでからこぼれるまで淡々と早春を咲き続ける。風が吹いても、さして大きく揺れることもない静かな強さを持つ梅の木の前に作者は立っているのだろう。そんな時、理屈ではなくふと感じるもの、ヒトについてこの世について、考えたいような考えたくないような、言葉では到底うまく表せない何か、それがこの句から伝わってくるような気がした。見せかけの単純さや作為は見えず、作者自身がしかと存在している。それは句集のあとがきにある、「今」や「思い」を伝える手段としてではなく「俳句」そのものに向き合い作品にしていきたい、という作句姿勢によるものだろう。<曖昧に踊り始める梅見かな ><家にゐてガム噛んでゐる春休み >。『しやりり』(2013)所収。 「百年経てば百年後よ、なんか文句ある」と、白梅とはりあうばかりの気高さをもって言い放つ。 いいんじゃない…… 雪はすぐくずれてしまったけど、興味深そうに匂いをかいでいる。 積もった雪を素手でつかんだのだけどふっくらとして軽くあまりつめたくなかった。 外はすごい寒さだったけど。 (外って言っても半身を戸口より乗り出しただけなんだけどさ) だは。
by fragie777
| 2014-02-08 22:19
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