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1月13日(月) 成人の日
![]() 今日一日、顔をあげるとこの風景があった。 前方の窓にはいただきもののシクラメンが咲き誇っているのだが、全然見えない。それが残念である。 顔をあげるたびにシクラメンを見て、(おっ、きれいだな。頑張るか)って励ましてもらっていたのだ。 午前中からずっと仕事をしている。 お昼に持参のサンドイッチを食べ「何でも抽斗」にあったコーヒーを飲み、四時に隣のセブンイレブンに飲み物を買いに行った。仕事場より地上に降りたのはその一度だけ。 そこで美しい晴れ着をきた女子に会い、(ああ、今日は成人式だったのか)と気づいた次第。 今日は編集後記とコラムの原稿を書く。 このコラムの原稿のテーマが、今年一年の抱負や思いを漢字一字で表せというもの。 こういうのってよくやるけど、あんがいむずかしい。 考えてみたら、一字であらわせる思いなんてないな。ぼんやりと、 「変」「遊」「楽」 などなどが浮かんでくる。 いやいやもうちょっと気合いの入る言葉はないのかい。 「岩」「躍」「新」…… ううむ。 で、 どうにか考え出した。 いまはまだ内緒。 この「コラム」は君嶋真理子さんのカットも好評で結構みんな読んでいるらしい。 あんまり変なことも書けないじゃない。 わたしのたどりついた苦心の一字を、皆さま、「通信」がお手元に届いたら読んでやってくださいまし。 ほかのスタッフたちは、何を書いてんだろう。 それも興味深々だ。 それらをかたづけたあとは、ゲラ読みである。 校了にしなくてはならないのが一本ある。 後藤比奈夫氏による『後籐夜半の百句』だ。 出来上がってから改めて紹介したいと思うが、ひとつだけ驚いたことがある。 それは、 襲ねたるむらさき解かず蕗の蕫 という句集『青き獅子』集中の句、ホトトギス句会で虚子選に入選。しかし、初案は、 襲ねたるむらさき解けし蕗の蕫 であったということ。まったく逆の意味だった。しかし、この初案の句、後に、 蕗の蕫紫を解き緑解き として蘇生しているということ。 「推敲期間十一年、凄い精神力である」と後籐比奈夫氏は書いている。 11年かけて推敲する夜半のその執着力、それを比奈夫氏は精神力と呼んでいるが、それには改めて驚いた。 と同時に、この「夜半の百句」を書くにあたって、手元の資料を調べてそれを見出した比奈夫氏の目にも驚いたのである。息子として絶えずそばにいてその句作りを見つづけてきたものではなくては分からないことがこの一書には書かれている。 夜半を知る上で貴重な資料ともなるものだ。 もうひとつ、興味深く知ったのは、この句集名「青き獅子」は、長谷川等伯の涅槃図の獅子であろうということ。 獣に青き獅子あり涅槃像 の一句があり、ほかにも詠んでいて句が紹介されている。ちなみに「獣」は「けだもの」と読みます。 わたしは長谷川等伯展でこの涅槃図も見ているはずだが、すっかり忘れていた。 それで等伯の涅槃図をしらべてみた。 いましたね。青き獅子が白い象のおとなりに。 ご存じでした? ああ、もうすっかり暗くなってしまった。 カーテンをしめて帰ろうっと。
by fragie777
| 2014-01-13 17:41
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