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12月15日(日)
休日であるが、スタッフのPさんと新宿で待ち合わせて、港区高輪にある啓祐堂ギャラリーへ向かう。 「戸田勝久展ー黄昏書局の冬 The Twilight Press」を見るために。 ![]() 実は開廊時間を確認せずに行ってしまい、着いたときはシャッターが下りていたのでお休みかと思ったのだが、Pさんが、開廊時間が2時であることを確認し、それまでの約1時間を近くを散策することにした。 歩いていくと高輪プリンスホテルがあって、ここは先日俳誌「ホトトギス」のお祝いの会が開催されたところであると気づき、そこでお茶を飲んで時間を過ごすことにした。 このホテルには広い日本庭園があって、鯉が飼われ手入れの行き届いた庭が広がっている。 しばらく庭を歩いてみることに。 鯉のいる池は異様なほど水が澄んでいて寒々しかった。金色や銀色の鯉もいて、この水の澄み方は鯉の模様をより美しく見せるためのものであると知った。 石蕗(つわ)の花を知らないPさんにそれを教え、「あっ、椿!」というPさんに、「あれは椿ではなく山茶花!」と教えたのだった。 高輪プリンスホテルの喫茶室はこの庭園に面していてゆったりとして天井が高く、たとえばお見合いなどをするにはもってこいの場所ね、などとPさんと話したのだった。見渡すとそれらしい二人連れがちらほらいる。 わたしは抹茶と和菓子セット、Pさんはビールを頼み、ようやく2時になったので啓祐堂ギャラリーに向かうことにした。 ![]() ![]() わたしは前に一度山下陽子さんの個展のときに詩人の杉本徹さんと待ち合わせて来たことがある。 戸田勝久さんとははじめてお目にかかる。わたしたちが着くとそのあとに来られた方が画家の戸田勝久さんだった。若い男性と一緒だ。あとから伺うとこの青年は法律家で戸田さんの作品に魅せられた若いファンであるということ。神戸にお住まいの戸田さんは、俳人の津川絵理子さんの親戚に当たる方で、ふらんす堂刊行の津川さんの句集『はじまりの樹』は、戸田勝久さんの装丁によるものだ。この装丁はとても評判が良かったものだ。第一句集『和音』もそうであることをあとから知った。ときどき戸田さんの画家としての活動については津川絵理子さんから伺っていて、今日作品を拝見できることを楽しみにしていたのだった。 ![]() 「黄昏書局の冬」 絵を描きながら書物を集め、読み、眺め、 触り、作っているので啓祐堂の空間を 私の小さな出版社「黄昏書局」の雰囲気にして 楽しむことにしました。 作った本と絵を並べて 版元の主人になったつもりで 来て下さった皆さんと楽しく語らいたく思います。 クリスマス前の時間を気持よく過ごしてくだされば幸いです。 今回、絵とその装訂本をセットにしてみました。 冬の午後、どうぞよっくりご覧ください。 2013年12月14日 戸田勝久 ![]() ![]() その中に中綴じの薄い句集がある。「春の猫」と題し津川絵理子句集となっている。伺えば、これは津川さんが「角川俳句賞」を受賞された作品を句集にしたもので30冊作られたもののうちの一冊であるということ。綴じ紐の優しいブルーの色が津川絵理子さんの色だと思った。 「句集にすることはもう前からの約束で今回やっと作ることができました」と戸田さん。 展示してある一冊一冊に大事な思いが詰まっていて、それは語りつくせないほど、そんな戸田さんの本を愛してやまない情熱が伝わってくる空間である。 ![]() 両側にある書棚には天井までびっしりと本が並べられていて、書物の宇宙ともいうべき一隅である。 ![]() お目にかかって、(ああ、津川さんとよく似ておられる)とすぐに思った。 (でしょ!) 向かって左横に句集『はじまりの樹』の原画が飾られている。 そこに句集『はじまりの樹』原画とあり、星野立子賞、田中裕明賞受賞とあるのが嬉しかった。 そしてその下方に(この写真ではみえないが上の写真にあります)実際の『はじまりの樹』が小さなテーブルに丁寧に置かれてあった。 もうすこしお話を伺っていたかったのであるが、その後の用もあってギャラリーを後にしたのだった。 この展覧会は22日まで開廊されている。興味のある方は是非に。 実は今日、この展覧会に向かう途中の新宿で池田澄子さんにばったりとお目にかかったのだった。 Pさんが気づき、声をかけると池田さんも気づかれお互いに「あら、まあ!」と。お仕事ですかと伺うとそうではなくてご主人を送ってこられこれから帰られるということ。 ほんの数分間のことで急いでおられると颯爽と駅にむかわれた。 オレンジのコートをはおり、花柄のスカーフをされた池田澄子さんは黒いコートのうごめく新宿の雑踏のなかで、ひと際素敵だった。 (わたしとPさんはイキガッテ大人の不良のような格好をしていたのだった。)←意味よくわかんないでしょ。 すこし前に伺ったことなのだが、来年の1月25日にNHK青山化センターでまだ見ぬ俳句を求めて―池田澄子の挑戦― という講座を持たれるということである。 「挑戦」ということばが池田さんらしいな。 「書くな」って池田さんからきつく言われていたけど、書いちゃった。 池田さん、叱らないでくださいませ。 それにしても今日のばったりの邂逅には驚いた。
by fragie777
| 2013-12-15 23:29
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Comments(2)
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