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12月13日(金)
とうとう電動自転車がやって来た。 車体の色はブログで書いていたように「紫」である。 どう? 電動自転車にしてはスマートでしょ。 サドルがまっすぐであること車輪が小さいこと、そしてこの茄子紺のような深い紫、どれもわたしは気に入ったのである。 これなら「紫」が分かるかも……。 道を歩いていて思ったのだが、よく見ると若いお母さんたちは電動自転車に乗っていることに気づいた。 「最近はそうなんですよ、子どもを乗せるので……僕も持っています」と自転車屋さんも言っていた。 そういえば、私たちの子育て時代は電動自転車なんてこんなに普及していなくて、みんな子どもを前と後ろにのせてエイコラッ、エイコラッて普通の自転車を漕いでいたことを思い出したのだった。 今日はこの自転車で家まで帰るつもり。 乗り心地がどんなか楽しみである。 どうしても電動自転車を自慢したいyamaokaである。 すこし前に刊行された関根空句集『星の舳先』について、細谷喨々さんが医療雑誌「クリニシアン」622号に書いておられる。その雑誌を関根空さんが送ってくださった。短くて含蓄に富む文章であるので全文を紹介したい。執筆者名は俳号ではなく細谷亮太となっている。「景色」と題してある。 虫喰ひを得て美しき柿落葉 関根 空 紅葉は秋の季語で、落葉は冬の季語とされています。晩秋から初冬にかけて様々な色に木々の葉が紅葉します。そして散っては、落葉と呼ばれます。紅葉の場合、櫨(はぜ)紅葉、桜紅葉、漆紅葉、銀杏紅葉、満天星(どうだん)紅葉、梅紅葉など名木(なのき)紅葉として、それぞれの美しさが詠まれて来ましたが、落葉になっても、その鮮やかさを失わず思わず拾い集めたくなるものの筆頭が柿落葉でしょう。その柿落葉の独特な風情を掲句の作者、とても上手にとらえてみせます。「虫喰ひを得て」が、この句の眼目です。割れてしまった茶碗などの陶器を漆と金を用いて修理する方法が昔からあります。金継ぎされた、その部位がひとつの景色となって、それまでよりも評価が高まるという事が我が国では往々にして起こりました。「虫喰ひ」が景色となって柿落葉の美しさをきわだたせていると思った作者は、「得る」を動詞として使ったのです。作者は昭和39年生まれの女流です。はじめての句集『星の舳先』の巻末の著者略歴に茨城大学理学部卒業とありました。集中の この星の舳先に立ちて夕焼見む (夕焼は夏の季語) にも、不思議に理系の匂いがします。「病を得る」という表現があります。思うようには行かないでしょうが、人として、そんな言い方が自分に対してできたら最高です。 (聖路加国際病院 小児総合医療センター長) 午前中にお客さまがひとり見えられた。 奈良県からである。 お仕事のついでに詩集の原稿をもってお立ち寄りくださったのだ。 「仕事が長引いてしまって……」と約束の時間よりすこし遅れておみえになった。 奈良県の磯城郡田原本町というところにお住まいの浅井眞人さんである。 地図で確認すると奈良市をずっと南下した橿原市への途上にあるところである。奈良とうかがい、原稿を拝見するよるよりもまず、奈良の仏像やお寺の話になってしまった。奈良はとても好きなところで、もう何度も仏像や寺を訪ねている。おもむろに東大寺の戒壇院や法華堂やら、唐招提寺や新薬師寺などの話をすると、にこにこされながらとても詳しくいろいろと語ってくださる。よくよく伺えばお役所務めもなさっていたということで、いろんな情報もお持ちでおられるようだ。 吉野の蔵王権現のことなどの話は、すぐにでも行ってみたい衝動にかられた。 詩集の原稿を拝見して、その内容に驚いた。 大学時代に詩のサークルに入ってその後すこし同人誌発行の手伝いをするなどしたが、その後はまったく一人で詩を書いてこられたという。 だから第一詩集となる。 奈良という地にいにしえより生き続けている異界のものたちの暗躍する世界が絵巻物のように展開していく作品といったらいいのだろうか……。 不思議でそして心が騒ぐ…… この地にすむものでなくては書けないものだ。 「室生寺が好きでなんです。あそこの十一面観音に魅了され虜となっています。あの観音様は榧の木の一木(いちぼく)作りのものなんです」 室生寺のことを語るとき、浅井眞人さんの顔がうっとりとまるでわたしには見えないものに心を通わせているかのように思えたのだった。 室生寺にはまだ行っていない。 来年はきっと行こう。
by fragie777
| 2013-12-13 18:32
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Comments(3)
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at 2013-12-13 22:18
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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fragie777 at 2013-12-13 22:50
浅井一葉さま
ご指摘を恐れ入ります。 お名前の間違いというのはとても失礼なことであると思います。 さっそくお直しをいたしました。 お父さまにどうぞこの度の失礼をお伝えくださいませ。 いろいろと奈良のことを教えていただきたく思っております。 なによりもいい詩集にさせていただきたく、思っております。 (yamaoka)
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at 2013-12-14 22:06
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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