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7月11日(木)
暑きこと言はず涼しきことを言ふ 比奈夫 もうすぐ出来上がってくる後籐比奈夫句集『夕映日記』に収録してある俳句である。 この猛暑の日々に読むといっそういい。好きな一句である。 猛暑のせいということにしておきたいが、今日も用紙の数を入れ間違えた。ついこの間は一桁間違えてしまい蒼くなり、今度も倍以上をいれてしまった。あーあ、って思っているところに並木製本の高橋さんから電話が入る。 「yamaokaさーん、今度やる本の見返しの紙がまだはいってませんよお」 「ええっ、そうですか! すぐ調べます」 忘れていた。大特急で入れて並木製本に電話をした。 「すみませ~ん。忘れてました」 高橋さん、ふっふって笑って、 「暑いからねえ……」って。 「そうなんですよっ。この暑さでやられちゃいましたあ」と明るく答えたのだが、きっとそれを聞いていたスタッフたちは(暑さの所為か?!)って思ったと思う。 暑さのせいよ! なんか文句ある!? 岸本尚毅著『高濱虚子の百句』の見本が出来上がる。 発売日は、7月25日である。 定価1500円+税 『虚子選ホトトギス雑詠選集100句鑑賞』と同じ新書版のもの。 今回は虚子の、選句ではなく俳句に迫ろうというもの。 代表句を100句選んだというのではない。 「二物配合を念頭において抽出したもの」であると著者。 しかし、有名句とよばれるものも多い。 虚子という俳人に岸本尚毅さんはさまざまな角度からアプローチを試みているが、今回はひとつの観点から徹底的に虚子を解明しようとするもの。虚子への傾倒ぶりはこれはもう凄まじいものがある。わたしはこういう「入れ込んでいる人間」が結構好きだ。「オタク」という言葉があるが、岸本さんは「立派な虚子オタク」って言ったら叱られちゃうかな。 だから、 ここだけの話にしておいてくださらない。 ともかくも虚子を知る上での必読の一書である。 虚子の俳句の根底には一種虚無的な世界観があります。にもかかわらず虚子の句にはしばしば静かな情熱を感じます。虚無的な世界観からたちのぼる静かな情熱とは一体何なのでしょう。 「はじめに」より。
by fragie777
| 2013-07-11 19:47
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