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7月10日(水)
近づいても逃げようともしなかった。 今日は支払い日である。 仙川商店街の南端にあるふらんす堂からやはり仙川商店街の北端にある信用金庫まで歩かなくてはならない。まるで炎天下のタクラマカン砂漠を歩くかのように気が遠くなる思いだ。 ようようたどりついた信用金庫はよく冷房が効いていて涼しい。その上空いている。 「いらっしゃいませ!」と次々に明るい声がする。 高額預金者のyamaokaは、信用金庫のスタッフたちに素晴らしい笑顔で迎えられる。 と言いたいところであるが、残念ながらそうではない。大いなる融資を受けている上に、しょっちゅう忘れ物をしたり落し物をしたりする粗忽者のyamaokaである故に、顔を覚えられているのだ。お付き合いも長いしね。 だから女子行員さんたちはとりわけ笑顔で迎えてくれる。 今日は税金を払うべく窓口に書類を提出し、わたしはすぐに女性週間誌に没頭しはじめた。すると、 「ふらんす堂さん、この通帳は済みの通帳です。だから使えません、どうしましょう」気の毒そうな顔の女子行員さん。 (ああ、こんな場面ついこの間もあったな、わたしは急いで取りに戻ったのだった) 「ええっ、あらま、どうしましょう」と大慌てで銀行グッズが入っている袋に顔を突っ込んだ。 おお、なんと抜かりはなかった。あるではないか、わたしは勝利者のごとく通帳をかざし、「あります!」って叫んだのだった。 女子行員さん、 「ああ、良かったですねえ」と、いつもなら取りに引き返すyamaokaではないことをを心より祝福してくれたのだった。 ホッとしたわたしは再び女性週間誌に没頭したのだった。 (この炎天下、三度も往復していたらきっとくたばっていたな……) 『猫帖』の写真だが、読者より送っていただいたり知っている俳人の方に送っていただいたりでいろんな猫が集まった。筑紫磐井さんとことのガッチャン(ウフっ相変わらずのブチャイク)も、大島雄作さんとこのロックとチャーも、川島葵さんとこのチョビとザザとリリカもいる。もっちろんわたしの愛猫たちも、監修者の石田郷子さんのこゆきちゃんも、ふらんす堂で愛されているキイもいる。最後の方のページに登場してくるのはわたしが撮った野良猫たちだ(最後を飾るのがこの間死んだお母さん)。その野良猫たちをどこで写真に撮ったか覚えているものとそうでないものがある。野良猫のなかで黒猫がいる。叢を精悍な表情で歩いている若い雄猫だ。(気に入っている写真だ)実はこの猫は宮城県松島の猫である。5年ほど前に松島に行ったときに沢山の野良猫がいたうちの一匹である。たぶんこの辺りは東北大震災の被災地である。この黒猫をふくめてあの時いた猫たちはどうなっただろうか。わたしにはとりわけ思いのある一枚の写真なのだ。
by fragie777
| 2013-07-10 19:55
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