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11月19日(月)
樹齢800年という老木であるが、老残の姿ながらどこか妖艶さをとどめている風情だ。 取り囲む冬草が瑞々しい。 牡丹焚火にいったついでに、友人たちと三春の有名な滝桜のところまで足を伸ばしたのだった。 桜の季節ではないので、観光客も見かけず閑散としていた。 というか、普通こんな季節に行くか……しかも雨降りだし、と思いながら桜の前でずいぶんゆっくりしたような気もする。 近くで見ると…… いやはやなかなか凄まじいものがある。 枝に触れてみると、キーンと冷たかった。 花の季節はそれはまた見事であろうと思われたが、わたしは多分もうこれで十分だ。 桜の前に立ち見あげ枝に触れその冷たさを体感しこの老木が支配している気を感じこの木の存在そのものの重さに圧倒される。 来て良かった。 もう充分だ。 眼をつぶれば花が満開になった姿さえを想像することができる。 この桜のさらなる長寿を願いながら、わたしたちは桜のもとを立ち去ったのだった。 (ひょっとしてこの老桜に精気を奪われたりしたかも……800年も生き続けるためには人間の精気も吸っていそうな気がする。わたしたちはこの桜の前でずいぶん無防備だったぞ。ひゃあ、ヤバイ!) 磯貝碧蹄館氏が主宰する俳誌「握手」の終刊号が届く。 窮鼠一匹跳びあがるべく草萌ゆる 碧蹄館 一誌百人手は握るべく春の雪 碧蹄館 昭和四十九年三月に創刊された俳誌「握手」は平成二十四年十一月刊行の本号をもって三十八年に及ぶ歩みを終え、終刊を迎える事となった。 終刊号の編集に際しては「握手俳句会」創設者である磯貝碧蹄館の俳句並びに主宰の指導のことで中村草田男の精神を受け継ぎ、愛・夢・笑いを標旗に創意と詩精神の開花を目標に研鑽を重ねて来た同人・会員の俳句を集大成する事とした。「始め有るものは必ず終わり有り」(前漢の思想書『揚子法言』より) 編集長である朝吹英和氏の後記である。 無念な残念な思いもおありになると思う。 ふらんす堂から今年句集『PAIZA』を刊行された伍藤暉之氏の句集が特集されている。 「握手」のお仲間が丹念な鑑賞を寄せているのも心に迫るものがある。 磯貝碧蹄館先生をはじめとして「握手」の皆さまとはご縁が深かった。いろいろとお心にかけていただいた。 「終刊号」を拝読しながらいろいろな感慨が胸に迫る。 磯貝先生をはじめ同人・会員として研鑽された皆さまのこれからのご健吟をお祈り申し上げます。 また、これまでのお引き立てを心より感謝申し上げます。 今日の毎日新聞の新刊紹介に小林鱒一句集『還』が紹介されている。 白浪の阿波も淡路も初昔 第8句集。著者は森澄雄門。自然を見るまなざしに人間性の反映があり、単なる叙景句にとどまっていない。選び抜かれた言葉がしらべの美しさをもたらしている。 17日に京都で行われた現代俳句協会青年部主催の「洛外沸騰」について今日のブログに書きたいと思っていたのだが、参加したスタッフのPさんがレポートを出さずに約束があるとかで退社してしまった。 しまった。 やられた。 明日写真とともに報告をさせていただきたいと思っている。
by fragie777
| 2012-11-19 19:44
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