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10月28日(日)
今の季節草木の実はどれも美しい。 晩秋の雨の降る一日となった。 わたしは今日は花柄の大判のスカーフを首に大きく巻いて一日中あちこちと用事のために歩き回っていた。 花柄のプリント模様というものはわたしにとって本来はこの世に存在しないものなのである。 何ゆえか、 花柄というものは、選ばれた人間だけが身につけることができる、とわたしは固く信じているところがある。 (言ってみればわたしの顔を花柄が否定するのよ、もう一度で直して来いって言われているみたいなのだ) しかし、わたしはその掟をやぶってそれを身につけてしまったのだ。 なにゆえに。 衝動買いをしてしまったのよ。 で、気に入ってるのね。 「全然似合っていない!」「おかしい」などという声を雑音として無視し、首にこうぐるっと巻きつけてこれみよがしに見せ付けてやった。 どうだ、目がつぶれろ。 という具合にね。 一般論として花柄論議を始めるとまたつべこべとくだらないことを書きそうになる。 あえて言えば花柄のものは甘くなりすぎるので、身につけるときは他の装いはできるだけシャープにフェミニンにならないようにと心がけた方がいいとは思う。理想をいえば男物仕立ての渋いジャケットとパンツに無造作に花柄のスカーフを首に巻き、髪の色は栗色あるいは銀髪なんてのもカッコいい、そんな風に花柄スカーフを使ってみたい。 今日のわたしはそれからするといまいち。 なにしろ顔がね……。 まっ、いいや。 まっ、そんなわけでyamaokaは仕上がりの良し悪しは別にして花柄を身につけてどうよとばかり歩きまわったのである。 そしてときどき、南極にいる皇帝ペンギンのことを考えた。 なぜに? 今朝出かける前に「海を飛ぶペンギン」なる皇帝ペンギンについて書いてあるものを読んだのだ。 皇帝ペンギンの天敵はヒョウアザラシである。氷の割れ目の下に身をひそめて海に飛び込むペンギンを狙っているという。その雑誌によれば、 ヒョウアザラシに待ち伏せされる危険性が最も高いのは海にいる時だ。そのためにペンギンたちは、時に氷の周辺で何時間も尻込みし、勇気ある1羽が飛び込むのを待つ。 とあり、写真はまさにその「勇気ある1羽」が水に入ろうとしているところを撮っている。 わたしはこの「勇気ある1羽」のことが気になって仕方がなかった。 いったい、この一羽になる決意をするのはどういう心理作用がペンギンに働くのだろうか。沢山沢山いるなかのたった一羽として、もしからしたヒョウアザラシにやられる可能性がある一羽となることをどう決意するのだろうか……。 そして仲間のペンギンはどのペンギンが「勇気ある一羽」になるかということをあらかじめ知っているのだろうか。 皇帝ペンギンの世界のことゆえ人間があずかり知らぬ摂理があるのだろうけど、あるいは人間は介入してはいけない厳粛なる掟があるのかもしれないが、しかしこの「勇気ある1羽」が海に入っていこうとする瞬間は首を前につきだしてペンギン特有のユーモラスな長閑さがあり、悲壮感とは無縁だ。 しかし、残酷な死が待ち構えているかもしれないのだ。 今日一日、似合わない花柄のスカーフを巻いたyamaokaの頭ん中を皇帝ペンギンたちと「勇気ある1羽」がときどき泳ぎまわっていた。 どうでもいいけど、 今日のブログ、 なんか役に立ちました? 立ちっこないわよね。
by fragie777
| 2012-10-28 22:55
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Comments(2)
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