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5月13日(日)
今朝電車に乗っているときのことだ。 空いている車両の端っこにわたしは坐って本を読んでいたのだが、そのうちに少し眠くなりウトウトとしだした。 するとわたしの隣少し離れたところに二人の若者が乗ってきて並んだ。 「おまえ、どんな授業をうけてるの?」 「ええっとさ、〇〇先生の授業と〇〇先生のゼミと……」どうやら学生らしい。 わたしは今日は帽子を目深にかぶって人の視線の埒外にいる。だから当然二人の顔も見えない。 ふたりの会話ははずんでいる。。 彼らはもっぱら大学の授業のことや、先生のこと、就職への思いなどをおしゃべりしている。するとその内のひとりが、小さな声でもうひとりに 「オレ、なりたいものがあるんだよ」と唐突に言った。 「なんだよ、話せよ」もう一人は興味深そうに聞く。 「オレ、神になりたいんだよ」 「…………」 (ムムム……)わたしは夢うつつの夢かと思って態勢を立て直し聞き耳を立てた。 少しの沈黙のうちにもう一人が聞く。 「神になりたいの?」それほど驚いた調子もない。 「そう、神になりたいんだ」 (うっそだろう!)とわたしは帽子がさえぎって見えない彼らの声にさらに耳をとがらせた。 「神になるってさ、いまはその達成感がどのくらいなの」 呑気な声がする。 そういう角度の質問になるのか! しばらく沈黙。 「ウーン、3割くらいかな、でも確実に神に近づいているんだ」 (いったいどんな顔をしているヤツなんだ) その後ふたたび彼らはごく普通の会話に戻っていったのだ。 電車は地下に入った。一瞬暗くなって向こう側のガラス窓に彼らの顔が映った。 「神になりたい」といったその男子の顔は…… きわめて普通のやさしそうな顔をしたひょろりとした青年だった。 わたしは聞き間違えたのだろうか。 それともパソコンのゲームの話でもあるのだろうか……よくわからない。 終点の新宿でわたしは降り、彼らももちろん降りてどこかに去った。 「神になりたい…」 わたしが夢うつつのなかで聴いた幻聴だったのだろうか…… 今日の夕飯はチキンカレーライス。 「母の日」ということでわたしを「母」と呼ぶ人間のひとりが作ってくれた。 「カレーライスがいい」とわたしが望んだのだ。 美味かった。 おかえしにアボガドのサラダをご馳走した。 汚い靴、なんて思わないで。 これが例の10年間はきつぶした白靴。 修理がおわって今日もどってきたもの。 なかなかきれいになったでしょう。 これで雨が漏るということもなくなった。 あと10年は履きつづけたいのだけれど……。
by fragie777
| 2012-05-13 20:56
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