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2月3日(金) 節分
前のふらんす堂の近くの自動販売機。 さっき高校生の男子諸君の集団と出会った。 紺のブレザーにそれぞれ微妙に模様の違うチェックのマフラーを巻いて、両手をポケットに突っ込んだりしながらルーズに歩いていく。 いいな…… 大好きな冬の男子高校生の風景だ。 眩しいぞ…… でもね、 5秒後のかれらはおしなべて確実に三歳以上は歳をとった、と思う。 それはね、ふっ、ふっ、 すれ違う時、 わたしがね、彼らの生気を思う存分吸い取ってやったからさ……。 大きく鼻の穴をひらいてこうぐうっとね。 フフフフフ……おばさんに油断しちゃいけないよ。 2月1日付の「中日新聞」で加藤かな文さんが、「中部の文芸」という欄で句集評を書いている。 そこにふらんす堂刊行の書籍が二冊紹介されている。 まずは、久野のり子句集『深緑』だ。 「徹底して四季の巡り詠む」とある。 落ち着いた佇まいのなか、きらりとする言葉が目に飛び込む。たとえば、次のような春の句。 春雷や八方に跳ぶチェスの馬 金粉を振り撒くごとく囀れり 目の中に火のあたりたる目刺かな どこかで見たことのある風景、いつか感じたことのある思いが、みごとに言葉にされている。もうすぐここに描かれている春がやって来るのだとわくわくする。久野氏の作品のテーマは、徹底して四季の巡りである。まず季節があり、それを真正面から誠実に描いている。私的な夾雑物が完全に排除され、驚くほど。久野氏はひたすら普遍を目指す。簡単そうで難しいことだ。 波立つといふは陸にも若葉風 かばかりの雨におぼれて苔の花 首撫でて鵜を目覚めさす鵜匠かな めりはりのなき一日や心太 樹も雲も空にはりつく大暑かな 水底をぐいと引き寄せ箱眼鏡 口すすぐ水の重たき原爆忌 燐寸するごとく咲き出て曼珠沙華 巣らしきを持ちて下りくる松手入 松手入せしこと雨の匂ひにも のつけから肩ぶつかりて年の市 まさにこれらは季節の詩である。潔癖さに貫かれた一書として心に残った。 つづいて高田サチ子句集『花ミモザ』。 『花ミモザ』は高田サチ子氏の第三句集。 春泥に遥かなものの映りけり 声のして子供に夏至の夕べかな 芥子菜を和へるからしのききにけり 敗戦日みんなで泣いて老いにけり 月面のあばた地球の水仙花 やはらかき行水の子を掬ひけり 太刀魚を引き抜く春の駿河湾 切れ字の用い方が巧み。対象を鮮やかに焦点化する。〈敗戦日〉の句はその日から現在に至るまでの長い時間を〈にけり〉で一瞬にして表現する。 今日はセブンイレブンで「太巻き」とおでんを買った。 「太巻き」を買ったら、なんと祝い袋がついてきて、その中に五円とおみくじが入っていた。 なかなかアジなことをやるな……とおみくじをひらいてみた。 ふ~~~む。 悪くない。 そっか……。 内容はつまびらかにしないけど、ひとつだけ。 「うりかい共によくよく念入れるべし」 これは必殺仕事人yamaokaへのアドバイスとしてつつしんでお受けしよう。 「ワインを飲ませるんですか?」って、看板を拭いている女性に尋ねたら、 「売るだけです」っていうこと。 帰りにちょっと覗いてみよっかな……。
by fragie777
| 2012-02-03 18:47
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