4月9日
今日は新宿へ出たついでに紀伊国屋書店本店とジュンク堂へ行ってみる。ジュンク堂は元三越の7階、1階にはヴィトンなどのバリバリのブランド店が華やかにはいっている。そこはもちろんスルーして、詩歌のコーナーへ。せっかく来たのであるから、詩歌担当の三瓶さんに挨拶していこう。もともと関西のジュンク堂でお世話になった方で、東京に来てからまだ一度もお会いしていない。前から営業の多田さんに、挨拶に行くように言われていて、そのままになっていた。三瓶ひとみさんは、多田さんとピンクの糸でつながっているところの女性の一人であるらしい、多田さんによればですが。詩歌のコーナーに行ってみるとまだ、『日月』と『めんない千鳥』がならべられておらず、ちょっとがっかり。近くにいた店員さんに三瓶さんを教えてもらうが接客中で忙しい様子。思っていたよりずっと若々しい女性で驚く。多田さんから大変仕事のできる女性と聞いていたので、きっと貫禄あるひとなんだろうなあ、と思っていた。わたしもやっぱり短絡思考の人間だなあ。接客が終わった三瓶さんに、丁重に『日月』『めんない千鳥』『水影』そのほか現代俳句文庫新刊のことなどお願いしてくる。そのまま、斜め相向かいある紀伊国屋書店本店へ。今日は歩行者天国のため、どうどうと大通りを斜め横断して、まず営業用図書カードを購入し、それから詩歌のコーナーの5階へ。いつも思うのであるが詩歌のコーナーは人が少なく、閑散としている。ええーと、ふらんす堂の本はどうかな、ああ、あった、『めんない千鳥』だけにポップが。でもふらんす堂で作ったものではない、書店員さんがつくってくれたものだ。明日このことをミーティングで報告したら、加藤泰子ががっかりするだろうな。後藤比奈夫氏のほかの句集もならべてある。ああ、やっぱりポップが三つ美しくならべられているということはなかった。ほかの書籍はどうかな、ふらんす堂文庫も少ない、現代俳句文庫、季語別句集はある、『田中裕明追悼』と『食の一句』は平積みされている。詩集のほうも確認。詩集の大海のなかでふらんす堂の本はまだまだわずかである。こうして書店に来て、全体を見回し、何が売れているかを見ることはとても大切である。ふらんす堂は営業出版が中心ではないが、やはりいつも何が売れるのかということを知っていたい。それは書店に限らず、デパートなどに行っても同じである。新宿の伊勢丹デパートはわたしに多くの刺激を与えてくれる。ウインドウディスプレイもいつも刺激的であり、そういうことに敏感であること、いつもアンテナをはっておくこと、そういうことって本作りにもつながっていく、とわたしは考えている。というか、本質的にミーハーなので美しいものを見るのは大好き。いつも多くの刺激に自分を開いていたい。