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5月20日(金)
いよいよ新しい仕事場の合鍵をつくることになった。 今度の鍵は値段が高いのでまとめてつくるとけっこうな値段になる。 「ねえ、みんな今度の鍵は失くしたら弁償もんよ!」ってわたしは叫んだ。 (………………………) しばらく沈黙がつづき、 「あのう、鍵ってわたしあんまり失くさないんですけど……」って優明美さんがぼそりと言う。 「わたしも失くしたことない」と今度は愛さん。 几帳面な緑さんに至ってはなにゆえそのようなことを言うのか……といったアンバイ。 「ところで、yamaokaさんは失くすんですか?」 (や、やばい、とんだ矛先が回ってきた。ええっ、みんなに鍵を失くさないの!? わたしは鍵は失くすもんだと思ってた。) 「あーあ、結局わたしになるね、弁償することを繰り返すのは…」とわたし。 「アハハハハ、失くすんですか?」 「そ、そりゃ失くすわよ……。むかし住んでいた家に至っては家族じゅうで競争するほど失くしたね。ばらまいたって言っていいほどよ。」(威張っていうことじゃないけど。) 「ええっ、それは……」とみな絶句。 「だから合鍵をつくるより家の鍵取り替えた方が良かったくらいね。アハハハハ…」 「アハハハハハハ…」 とみんなで笑い合ったのだった。が、わたしの笑いだけどこかむなしい。 よく分かりませんが……。 これは余談になるのだが、このところ夜に「ひとり映画鑑賞会」をやっていて小津安二郎監督のものを何本も見つづけているのだが、これが、みな鍵をかけないのだ。 アパートを訪ねて、「〇〇さん、いらっしゃる?」っていうや女性住まいのドアーを開けたり、 夜になって一番遅く帰ってきた人間が「もう、鍵をかけていいかい?」って聞いて引き戸の鍵をかける、 そんな場面が、作品が変わっても繰り返されるのだ。田舎の話ではなく都会(東京が舞台)の話であるゆえにいっそう驚いてしまう。 東京ものんびりしていたいい時代があったのだなあと思う。 今日もお客さまがいらっしゃった。 詩人の有働薫さん。 ふらんす堂のホームページで連載していただいた「詩人のラブレター」を一冊にすべくそのご相談に見えられたのだった。 有働薫さんは昨年刊行された詩集で現代詩花椿賞を受賞された。お目にかかるのはその授賞式以来である。ふらんす堂とはご縁が深く、二冊の詩集、二冊の翻訳詩集をふらんす堂より刊行されている。 わたしの大学の先輩でもあり、わたしは有働さんのお兄さまの小林路易(ルイ)先生よりフランス語を習ったのだ。 ジャン=ミッシェル・モルポワというフランスの現代詩人を日本に初めて紹介した方でもある。 有働さんのご指名によって担当はPさん。 若い女性にも読んでもらえるような本にしたい、というPさん。 シックな装いの有働薫さん。 黒の手袋をはめ黒の帽子をかぶるとパリでよく見かけるマダムそのものとなった。 美しいおしゃれな婦人を見るのは大好き。 「ふらんす堂に来るのははじめてなんですよ」と笑いながらおっしゃったのには驚いた。 もう何べんもお目にかかっているのに、「ええっ、本当にはじめてですか?」と何度も聞き返してしまったのだった。 「本を背後にこうして写真を撮ってもらうのが楽しみでした」 有働さま、 今日はありがとうございました。 写真、 ちゃんと綺麗に撮れてますか!?
by fragie777
| 2011-05-20 19:11
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Comments(2)
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うどうかおる
at 2011-05-21 13:18
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ありがとうございました。わたくしなりに、きれいに撮っていただきました。年を重ねても楽しいこといろいろありますね。長いことお見守りくださって、これからも、かわらずよろしくお願いいたします。
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fragie777 at 2011-05-21 21:43
有働さま。
こちらこそ有難うございました。 本当に長いお付き合いですね。ふらんす堂の歴史とともにあると言っても言いすぎではないくらい、お世話になっています。 詩人としていよいよ充実されていくご様子がすばらしいと思います。 (yamaoka)
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