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4月13日(月)
詩人が寝ころびたくなるような若草の道。 この川を大きな鯉が遡っていた。 有働薫さんによる「詩人のラブレター」のあたらしい原稿が掲載されていたのだが、ここで紹介するのが大分遅れてしまった。 今回は、マーク・トウェインによる「ジャンヌ・ダルク」だ。 マーク・トウェインは、有名な『トム・ソーヤの冒険』や、『ハックルベリー・フィンの冒険』などで有名なアメリカの作家である。わたしも小さい頃読んだ本だ。そのマーク・トウェインが、「ジャンヌ・ダルク」の本を書いたのである。有働さんが今回紹介しているのは、その大冊の最後の部分であるということだ。そもそもこの小説は、マーク・トウェインがその名前を伏せて愛娘のために書いたということである。さきほど、有働さんに伺ったところによると、この愛娘スーザンをモデルにして「ジャンヌ・ダルク」を書きあげたと言う。しかし、この本の出版後3か月してスーザンは24歳の若さで亡くなってしまったというのだ。マーク・トウェインの晩年はきわめて孤独な生涯であったそうである。 「ジャンヌ・ダルク」といえば、有働薫さんご自身にも、詩集『ジャンヌの涙』(水仁舎刊)という一冊がある。「ジャンヌ・ダルク」をテーマに有働さんはこれまで何編も詩を書いてきた。そのいくつかがこの詩集に収められている。わたしもいただいたが、水仁舎の北見俊一さんの手による素晴らしい造本の詩集だった。 今日は「ジャンヌ・ダルク」にちなんで、有働さんの詩集の「ジャンヌの涙」の詩より、数行を紹介したい。 ジャンヌのからだのものはすべて燃えてしまって 心臓の一部だけ燃え残って川に捨てられたともいわれる もはやすべては伝説にすぎなく 涙は 赤く 大粒で ジャンヌは裏切られてのち 涙をながしたことはなかった とわたしは思っていた 涙の段階はもうとうに過ぎている 身をささげるという美しい言葉のなんという恐ろしさ そして、八木幹夫さんによる「ぬばたまの夢」を更新。 今回の枕詞は「草枕」。 春のある日、幼子と野遊びをしていても、詩人のこころはふっと「万葉人」へと思いをはせる。 「草枕の旅」 と題するこの詩は、流刑の死へおもむく有間皇子のことはるかに思いうかべながら詠んだものである。 今日の「増殖する歳時記」は、清水哲男さんによって、相生葉留美句集『海へ帰る』より。 きれいねと知らぬ人とのさくらかな 「京都に住み、第一詩集『日常語の稽古』(思潮社・1971)以降良質な作品を書きつづけていて、私も愛読していたが、いつの間にか俳句の道に進んでいた」と清水さんは書く。「資質的に俳句に似合っていた人とでも言うべきか。」「ただ、惜しむらくは、作者が昨年の一月に子宮癌で亡くなったことだ。俳人としては、これからというときだったのに……」と。 月曜日の朝というのは、その一週間のなかでも一番忙しいときだ。 その忙しい時に電話が20分ほど、通じなくなってしまったのだ。FAXもダメ。 こちらからもあちらからも電話は通じず、今朝のふらんす堂はいっしゅんパニックになる。 「じゃ、キャノンさんに電話して!」 「いいえ、電話が通じません。」 「ええっと、どうしよう。そうそう、携帯ね。それで連絡をとって」 「携帯にはキャノンの電話番号がまだ登録されてません!」 「あらら、じゃわたしの携帯を調べてみて」 などとわたしたちは大慌て。 やっとキャノンに連絡がとれて、気合いをいれて文句を言おうとしていた矢先、 「♪ポロポロポロ♪」 「通じました!!」 朝の神さまのちょっとした悪戯だったのかもね……。 そのころにお電話くださいました方、 もう大丈夫です。 神さまの機嫌はなおり、電話回線は快適に通じています。 ジャンジャンお電話くださいませ。 本のご注文のお電話だったら大歓迎です。 写真はマーク・トウェイン。
by fragie777
| 2010-04-12 19:06
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