赤いヤツ

3月17日

　昨夜から風が吹き荒れて、今朝は歩いて仕事場へ向ったのだが、途中このよく目にする何というのかしら、赤い三角のヤツ、プラスチックのようなもので出来ていて蛍光塗料がぬってあり、夜のランプに光ったりする、これが重たい首輪をつけられていたのにもかかわらず、ふたつ仲良く横たわっていて、風の凄まじさを語っていた。この赤いヤツ、かつて酔っぱらった勢いで誰か家に運び入れてしまい、狭い家の中でみるとかなり場所ふさぎとなって大変もてあまし、夜なか車で運び出し、仙川の仕事場付近の工事中のところにいた仲間のもとにそっと戻してやったことがある。だからこうやって横たわっている赤いヤツを見るとなんだか他人とは思えない。（心のなかでウフフッって笑ってしまう）
　俳人の境野大波さんが来社。前句集『赤子』に引き続き、第２句集の句稿をもってさっそうと見える。今日の暴風は大男の境野さんも運んでしまうような凄さである。句集の製作は中井愛が担当する。打ちあわせ後、パン好きな境野さんに近くの天然酵母のパン屋さんを紹介すると、大変喜び、食パンとバゲットを買って風にのって帰っていかれた。
　ちなみに今度の句集名は「一羽（いちわ）」ということである。
　明日はいつもなら、ふらんす堂句会の片山由美子教室なのであるが、吟行句会のため、19日（日）となった。場所は立川にある昭和記念公園、かなり沢山の参加者となりそうである。天気が良いといいのだけれど。（山岡喜美子）