ふらんす堂編集日記 By YAMAOKA Kimiko

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飲んで回復ということも…。

1月19日(火)

飲んで回復ということも…。_f0071480_18335628.jpg


国立・谷保の古民家。
縁側で冬日和を楽しむひとたち。
茅葺屋根なのであるが、風除けの樫の木が全面をおおっている。


新刊句集が一冊できあがる。
渋川京子さんの句集『レモンの種』。渋川さんは、現代俳句協会に所属し、平成9年に現代俳句新人賞を受賞されている。
第一句集であるが、昭和50年に俳句をはじめて36年目にしての初めての句集となる。
 口中に醒めてレモンの青き種
「句集の題となった『レモンの青き種』は不思議な句である。眠りから覚めて感じた口中のレモンの種。その種は夢を見た後の現実に引き戻るための、青い小さな種なのか、育つ源としての青い種が夢の続きのように口中からおどりでたというのか、これを京子さんは贈り物のように句集の題にされた」と、跋文でこしのゆみこさんは書く。この句集を担当した愛さんは言う。「跋文のタイトルがすごいんですよ」「ええ、なになに?」とページを繰れば、
「溺れる睫毛」
こりゃ、すごい。
 まっさきに睫毛が溺れ螢狩
 どの指を燃やさん青葉闇のなか
 ひろびろと腹上はあり夏あかつき
 銀漢をからだのどこに置けば鳴る
 鳴り止まぬ耳から蝶をつまみ出す
 五月真昼いよいよ深き腋の下
「ゆめなのかうつつなのか、季語のあわいに指や舌、唇、耳、腋の下、それらが意識されるとき、こんなにも句境は幽玄になる。」とこしのさん。
序文は、「行き詰ったと思うたびに、どこからともなく差し伸べられた腕、それが大坪重治先生でした」と、渋川さんが「あとがき」に書く大坪重治氏。
 良夜かな独りになりに夫が逝く
「わたしはそうであったかと思った。独りになりにゆくのだな、と思った。全てのしがらみから解き放たれたという感じ、そうなんだな、と思った。」「平成十年二月、十年間入退院を繰り返していたご主人がしずかに旅立たれた。それは黄泉まで見透かすような月夜だったという」と、大坪氏は序文に書く。
 抜け道は群衆のなか冬あたたか
 死にゆくに大きな耳の要る二月
 山笑い出すもう誰も抱ききれず
「今回強く感じたことは、自分を含めて常に人間に興味を持ち続けていたことでした」と渋川京子さんは「あとがき」に書く。はじめてふらんす堂にいらしてくださったときのあのあたたかな笑顔、しかしピンと張り詰めた背筋に、現世に生きる厳しさをただよわせて、渋川京子さんはみごとにカッコいい女性だった。
 ひとりよりふたりに遠く冬の虹
そしてじゅうぶんに淋しさを知っている。


いまこのブログを書いている向うの部屋ではカトさんが、「かわら版」つくりにおおわらわである。夕方仕事の電話でちょっとショックなことがあり、だいぶへこんでいたのだが、ダンナさんからの電話でこれからどうもお酒を飲みにいくことになったらしい。「もう、大変だったんだよお」と電話で訴えると、ダンナが「じゃ、これから飲みに行く?」って言ってくれたそうで、「あらあ、いいダンナじゃーん」と私たちはおもわず口をそろえた。でもさあ、(子供たちどうすんのよお)って一瞬おもったけど、まあ、野暮なことはいうまい、かつての自分のことを思ったりしてね……。

いっぽう私の目の前ではPさんが、ふらんす堂の本に使われている用紙の価格計算をやっている。用紙のコストのランキングをつくって今後の製作費の参考にしようっていうもの。ときどきPさんが叫ぶ。
「ふらんす堂、高い紙使いすぎで~す!」
「そうなのよ、それは分かってるんだけど、どうしても良い本をつくりたくってね」と私。
「ウーン、確かにそうですけど、もっと価格のことを知っておかなくてはいけませんよ」とPさん。
「あっ、はい、分かりました」と私。
たしかに、価格のことをおさえて使うのとまったく私のように夢を見るように使ってしまうのでは大違いかもしれない。
「よろしくね、Pさん」と私は相変わらず呑気である。


さっ、用紙の価格計算はPさんにまかせてわたしはブログも書き終えたし帰ろうっと…。





 
by fragie777 | 2010-01-19 19:38 | Comments(4)
Commented by 三島ゆかり at 2010-02-08 06:40
はじめまして。渋川京子さんの『レモンの種』、とてもすばらしい句集だと思います。ブログで紹介させて頂きました。
0
Commented by fragie777 at 2010-02-08 18:43
はじめまして。

ブログ拝見しました。
渋川京子さんの『レモンの種』を熱心に読まれているのに驚きました。

ありがとうございます。

ほかにもふらんす堂でおつくりさせていただいた句集をいろいろとご紹介くださっているんですね。

ありがとうございます!

三島ゆかりさん、
おめにかかる機会がありましたら、声をかけてくださいませね。

コメントをありがとうございました。

(yamaoka)
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Commented by 岩村 良 at 2010-03-23 16:46
義父が俳句をやっていました
ふらんす堂のブログ拝見しました。
すばらしいですね
自分でも俳句やろうかな
0
Commented by fragie777 at 2010-03-24 19:09
コメントをありがとうございました。

お義父さまが、俳句をなさっていたのですね。

是非に、

岩村さまも、俳句をはじめてくださいませ。

そうして、5年経ちましたら、

ぜひ、ふらんす堂で句集をつくってくださいませ。

とびきり美しい句集にさせていただきます。

(yamaoka)
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