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4月3日(金)
今朝の仙川駅前の桜。 昨夜は桐朋学園の音大生による管弦楽の夕べをやっていた。(寒そうだったけれど…) さてパソコンは奇跡的にほとんどのデータを新しいマッキントッシュに移すことに成功し、古いpower bookG4はその任務を終え、わたしの傍らで静かに横たわっている。ほんとうによく働いてくれた。 ただ、この真新しいマッキントッシュはまだすぐには使えないのだ。いまはもうひとつのちびっこウインドウズが活躍してくれて、メールとこのブログなどはこちらで対応できたのでまあなんとかなっている。いや、ウインドウズだけで十分であることは分かっているのよ。本当は…。(わたしにどうしてもマッキントッシュへのこだわりがあって、マックを離れられないのだ。実直にして勤勉な男よりスタイリッシュなこだわりをもった姿のいい男に魅かれてしまうような…そんなもんなんですよ…分かってますってば…) 昨年の4月1日に急逝された村内白天(はくてん)さんの句集『白天漫歩』が出来上がってくる。ご自身で句集をだすつもりで自選していた216句に約400句以上を加えて息子さんの村内篤志さんが句集刊行のためにご尽力をされた。白天さんは、俳誌「知音」(行方克己・西村和子代表)に所属しておられたので、帯文を行方克己さん、序文は西村和子さんが書かれている。「白天さんに俳句への旅立はずいぶん遅かった しかし いつの間にか仲間と肩をならべ いつの間にか先頭を歩いていた」と帯文に行方さんは書き、「誰よりも、出会いが遅かったことを悔やんでおられた。こんなに楽しいものなら、もっと早くから作っておけばよかった、と、何度も聞いたことがある」と白天さんがいかに熱心であったかを序文にて西村さんは記す。 わたしはこの句集を拝読しながら、担当したスタッフの愛さんにおもわず、 「愛さん、白天さんと本の趣味が合ったんじゃない…」と言ってしまった。 籐椅子に読まな周平周五郎 籐椅子に紅茶とアガサ・クリスティ 鬼平は軍鶏鍋われは泥鰌鍋 周平は藤沢周平、周五郎は山本周五郎、鬼平は池波正太郎の「鬼兵犯科帳」、アガサ・クリスティなど本好きの愛さんが読んでいたことは知っていた。「フフフフ、そうですね」と愛さん。 わたしはこのなかでは、アガサ・クリスティ。早川書房から刊行されている文庫本は全部読み尽した。しかもほとんどを2、3回は読んでいて、少し前に本の整理をしたら、出てくること出てくることおんなじクリスティ作の本が。三冊もあったのもいくつかある。なんたって三回読んでもそのたんびに犯人捜しにワクワクするのだから、つくづくと私はおめでたい人間である。 さて、句集『白天漫歩』であるが、巻末に白天さんのエッセイ「俳句散歩」を数篇収録してあり、「俳句」にまつわるところを訪ね歩いてその歴史や文学的背景にふれて豊かな知識を披露している。この文章を読むだけでも、白天さんの「俳句」への打ち込みが尋常でないことがよくわかる。 明日のことあしたに任せビール飲む 石鹸玉吹き石鹸玉見てをらず 端居してかの世の人と語りゐる 熱燗や人の話に少し泣き 息子さんの篤志さんはお父さまの白天さんの影響で俳句をはじめられたと「あとがき」にある。「父の句とゆっくり向いながら遺句集のタイトルを考えた時間、(略)若い時の父の顔に初めて出逢えた瞬間など、もう一度神様から父との会話を楽しむ時間を与えてもらったかのような、贅沢なひとときでした。」とも書かれている。
by fragie777
| 2009-04-03 19:38
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