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3月8日(日)
黄梅、またの名を迎春花。 街道へとつづく小流れにそって黄色をあふれさせるように咲いていた。 髪を切りに美容院に行く。ふらんす堂から歩いて55秒くらいのところにあり男性ひとりでやっていて、もうかれこれ15年もそこに行っている。打ちっぱなしのコンクリートの壁と床は殺風景でそこに大きな鏡が置いてあり、いつも彼が好きな音楽、それはジャズだったりソウルだったりロックだったりするのだがさまざまな音楽がかかっている。いろんなことにやけに詳しいんで、音楽の話は向けないことにしている。わたしはとてもついていけないから。この前いったときは、彼がたぶんわたしはこういう音楽が好きなんじゃないかってかけていたのが、小野リサのボサノバだった。小野リサは友人が好きなのでお付き合いで一度コンサートにも行ったことがあるし、CDでもなんどか聴いているけど、「ああ、小野リサのボサノバね、わたし好きよ」っていうくらい好きではない。ちょっとけだるくて心地よいけれど…。彼とよく話題にするのが車の話と芸能情報、(なにしろわたしはふらんす堂で一番「芸能指数」が高いっていわれている)、今日は昨今の美容界における不況について大いに語ってもらった。彼はカットの腕はすばらしくいいのだが、語り出すと激してきてしまい、カットの動きが止まる。もうそうなると誰もとめられない。ものへのこだわり方が尋常ではなくマニアックという域をとおりこしてすごくヘンなおじさんである。が、案外、車の趣味があっていたりして(車の美しいフォルムへのこだわりという点で)、へんに気があうとわたしは思っている。 カットが終わって鏡をあてながら、 「どうでしょう?」と聞く。(今日はうしろを短めにと頼んだのだ…) 「ああ、いいわね。」とわたし。 「今日の出来上がりはいいですよ。この流れがうまくいったんですよ」と髪のうしろをさしながら言う。髪に動きがある。いいんじゃない。 「ああ、確かに」 「この出来栄えは前回のときよりずっといいですよ。でもね、次はわかりませんよー。」 「ええっ…」 「出来上がりっていうのはよくわからいんですよー、そのときの気分とか体調とかいろいろあって…。だからこの次はうまくいくとは限りません!」とはっきり言ってくれる。 (おい、おいそんなことお客のわたしに話しちゃっていいの…) っていうことは、この仕上がりをこの次に期待しちゃイカンっていうことか。 ちなみに彼はほぼ毎日、仕事をおえたあとは日記をつけ自分が担当したお客の頭の出来上がりを書きとめておく、ということである。 わたしの今日の仕上がりを何と彼は記すんだろうか? 「気分よくまずまずの出来」っていうことかな…。 今日は新宿へ出たついでに「紀伊国屋書店」に立ち寄り、詩歌のコーナーをチェックする。 新刊句集『蝶に会ふ』は平積みされたいた。が、詩集のコーナーがちょっといまひとつである。対策を考えなくては…。
by fragie777
| 2009-03-08 18:27
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