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2月20日(金)
今日の雨上がりの木瓜の花。 どうやら風邪をこじらせてしまったらしい。のどが痛いし鼻水もでるし、咳もでる。葛根湯ではもう駄目らしい。いま寝込んでしまうとちょっとまずい、どうかこれ以上ひどくならないようにと、昼休みにお医者に行く。 俳人の石田郷子さんに電話をすることがあってかけてみると、これまた石田郷子さんもひどい風邪声である。「あらら、風邪?」って聞くと、「そう、治んなくって。こじらせちゃったみたい…」ということで風邪ひきどうしで、えらいこっちゃとこれからのお互いの忙しさなどに頭をめぐらせながら、「郷子さん、わったしやばい、どうしよう…」と言うと、「アハハハハ、わたしもやばいよ」って笑っている。笑う余裕があるとはさすがである。しかし私には笑う余裕などないのである。 みんな帰ってしまって誰もいない仕事場に、鼻水を垂らしながらわたしはみすぼらしく仕事をしている。 世界はわたしを忘れ、美しく着飾った時間がわたしに背中をむけ歩み去ろうとしている。 わたしと濃密な友人関係をむすんでいこうとしているのは、コレステロールの数値だけである。 金曜の夜はなぜかむなしい…。 などとふざけたことを言ってないで、仕事をしろよって、もうひとりのyamaokaの叱責がとぶ。 そ、そうよね…。 新刊詩集ができあがってくる。 生華薫(せいか・かおる)さんの詩集『曼珠沙華』である。詩集『熱性の秘密』に次ぐ第3詩集となる。その詩人としての名前が生身の肉体から離れた硬質なイメージをもつように、生華さんはわたしに対してことばだけで現れた人である。わたしはこの人の肉体を知らないし、肉声も聞いたことがない。つねに書かれた文字をとおして存在してくる人だ。この二つの詩集をとおして見えてくるのは、彼女(?)のなかにあるキイワードともいうべきものだ。「赤」「火」「水」「血」「夜」「狂」……、それはどれもある暗さをもって奈落へと引きずり込む力を潜めている。世界の切れ目からぬらぬらとしのびより隙をうかがうもの、ある負の激しいイメージで詩の世界は満たされていく。 ブログを書くということ、それがいろんな人を傷つけたり嫌な思いをさせたりしたらダメだ。 そう思っている。 でもどこか能天気なわたしは、そういうことをしているかもしれない。 そう思うと、わたしはなぜか「笑うせえるすまん」のカバンの中に自分を閉じこめてしまいたい…そんな思いにかられる。
by fragie777
| 2009-02-20 20:05
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Comments(3)
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