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11月20日(木)
![]() 八つ手の花。 急激にさむくなった。 わたしの知り合いの元気なおばさまは、わたしの家にくる途中、角を自転車でまがりそこねて、むこうからやってきた車と接触したらしい。 おばさまはピンピンしていて、車に傷がついたということである。 わたしも寒さをひきつれて、やってくる車たちに「ほらほらどきなさいよっ!」ってにらみをきかせながら、仕事場へと自転車をとばした。 そう…、 世の中におばさまほど怖いものはない。 赤のまま元気元気と老いていき 出来上がったばっかりの永野シンさんの句集『断面』(現代俳句女流シリーズ燦2)の一句である。俳誌「小熊座」(高橋ムツオ主宰)の同人、序を高橋ムツオさん、跋をおなじ「小熊座」の佐藤きみこさん、そして栞を櫂未知子さんがよせておられる。永野さんは、50代で俳句をはじめ、佐藤鬼房・高野ムツオに師事し、その17年間の作品をこの句集にまとめた。なかなかきっぱりとした性格のお方らしい。 暮れぎわの千本桜嫌な色 古里は厄介なもの麦の秋 白鳥の声が星座をずらしけり 少女のような無垢なこころも合わせ持っていると、序でも跋でも書かれているが、 春の月絵本の睡る祖母の家 こんなおばあちゃん家(ち)がわたしも欲しい。あるいは追憶のかなたのおばあちゃん家かもしれない。こういう記憶はこどものこころをほわっと明るく灯してくれる。大人になってもその灯は消えない。そしてそのぬくもりも…。 玉葱の断面に渦わが未来 句集名ともなった作品で、この句集の末尾に置かれている。力強く不思議な魅力をたたえている。(わたしは、玉ねぎが大好きで毎日のように食しますが、どこに未来がひそんでいるか、今晩さぐってみたいです) この本の装丁は、山田朝子さんの第二弾。「玉ねぎ」をデザイン化して、面白いものができたと思う。永野シンさんも喜んでくださった。そのことを伝えると、 「『断面』、けっこう綺麗で感動しました」 と自分の装丁に新鮮に感激している山田さんがいる。 わたしは大いに期待している。 by fragie777 | 2008-11-20 20:19 | Comments(0)
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