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11月19日(水)
![]() 今日のおやつの時間は、めずらしく編集会議の時間となった。 通常、ふらんす堂ではほとんどのことが朝の10分ほどのミーティングで話し合われ決められる。そのミーティングで、わたしはスタッフそれぞれに三つずつの宿題をだした。締切は11月末。内容はヒミツ。今日はその課題を、本の代送をしながらみんなで考えたらしい。リエさんがそれをまとめわたしのところに持って来た。「おやつを食べながらみんなで話し合いましょう」とわたしは提案した。まずは編集会議第一段である。 とりまとめてくれたものを見ながら、やはり一人で考えるよりはるかにとっぴょうしもなく面白いものがある。海にだって山にだって韓国にだって行こうっていうもんよ。とは、比喩ですが…。みんなの話を聞きながら、わたしやっぱり煮詰まっていたんだと思った。 新刊句集が一冊できあがる。瀬戸悠さんの句集『涅槃西風』である。 瀬戸さんは、俳誌「風土」(神蔵器主宰)同人。 「涅槃西風」をどう読むかで、俳人とそうでない人と別れるかもしれない。 「ねはんせいふう」と読んだあなたは、普通の人(?)です。 「ねはんにしかぜ」と読んだあなたは、すこしイルカよりです。 「ねはんにし」と読んだ方、ピンポン! 俳人ですね、あなたは。 春の季語で、涅槃会(ねはんえ)のころ一週間ほどふきつづく西風と歳時記にある。 「おれの気が狂うのは北北西の風が吹くときだけだ。南風になれば追う鷹と追われる鷺の見分けはつく」と言ったのはデンマーク王子のハムレットであるが、俳人は、この「涅槃西風」がふくときはハムレット以上に詩人となる。この風が詩のことばつむぎだすのだ。 ひと粒の胡麻を噛みをり涅槃西風 句集名となった作品である。 春の季語であるから、いささか字面はかたくてもその装丁において、春らしさがでるように君嶋真理子さんに工夫してもらった。透明カバーをもちい、パールの箔押しが上品な効果をあげていると、わたしは思う。(製本屋さん泣かせでしたが…) 主宰の神蔵氏は、この句集を「悠さんの生きざま、魂の句集である」とその序で書いておられる。 海へ雪降らして餅を切りにけり わが死後もとほる道なりいととんぼ こゑ出して己たしかむ秋の暮 葱さげて海の入日を見てゐたり 「風土」に入会して20余年の今年、瀬戸さんははじめての句集を手にされたことになる。 立ち上がる波の見えゐて雛の間 by fragie777 | 2008-11-19 19:48 | Comments(0)
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