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11月17日(月) 金盞香(きんせんかさく)
ひゃっほー、江ノ電に乗った。 江ノ電は大好き…。 江ノ電は、鎌倉ー藤沢間をつなぐ10キロほどを住宅地を海に沿ってトコトコはしる単線電車である。こころに太平洋を思いながらのどかにはしる、それがとてもいいのだ。 江ノ電に乗ると、詩人の田村隆一を思い出す。稲村ケ崎で降りて、何度か原稿をもらいにうかがったなあ……。そのころ一番こころひかれる詩人だった。 今日は、俳人の宮脇白夜さんのお宅にうかがうために本当に久しぶりに江ノ電に乗ったのだ。鎌倉からひとつ目の駅の和田塚と聞いていたのに、わたしったら、うっとりと江ノ電にのっていたものだから、和田塚をとおりすぎて、次の駅の由比が浜まで行ってしまった。ほんとに、ぼんやりものである。(まっ、いつものことですが…小学生だってできる指定の駅にちゃんと降りるっていうことがどうしてできないんだろう…) 宮脇氏は、一年ほど前に渋谷からこの鎌倉に引っ越してこられた。 美しい新築の家には、師となる中村草田男の直筆の色紙や短冊がセンスよく飾られていた。 草田男の初版本など貴重な資料を見せてもらう。私の大好きな草田男の「野武士」のような風貌の写真が写真立てにおさめられている。 ああ、なんと、いい顔なんだろう…。 かつて、務めていた出版社で草田男の特集をしたときに、草田男みずからが手渡してくれた写真がこれであったので、ご本人も気に入っておられたのだと思う。 師の草田男のこと、文学のこと、鎌倉のことなどをゆったりとお話される宮脇氏。 宮脇邸を辞するときは、もうあたりは夕闇がたちこめていた。 昨日の毎日新聞に酒井佐忠さんが佐藤文香さんの句集『海藻標本』について書かれていた記事を今日確認する。「言葉と形式への認識が並の『若手』とは違う」と大いなる評価をされている。 文香さん、評価・期待なみなみならぬものありますが、どうぞあの笑顔をわすれないでね。 そして、船団ホームページは、金子敦さんの句集『冬夕焼』より。 空深くまで攫はれし落葉かな ふけとしこさんは、句集『冬夕焼』を今までの彼の句集にない深みを感じた一書だった」という。最愛の母をうしなうという大きな悲しみをへた金子さんの鎮魂の句集でもあるのだ。 そういえば、金子さんも江ノ電の近くにお住いで江ノ電がお好きだったのではないかしらん…。
by fragie777
| 2008-11-17 20:39
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