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9月16日(火) 立待月
京都駅の天井。 あーあって上を向いたときにおもわず写真におさめる。 14日の毎日新聞では、綾部仁喜句集『沈黙』と、長嶺千晶句集『つめた貝』が紹介されている。 綿虫や病むを師系として病めり 『沈黙』より 流さるることを恐れず水馬 『つめた貝』より 12日の毎日新聞の坪内稔典さんの「季節のたより」では、山尾玉藻さんの句集『かはほり』の作品が紹介されている。 すつぽんが桶掻いてゐる月明り そして「増殖する歳時記」は、土肥あき子さんによってl、仙田洋子さんの句集『子の翼』より。 月夜茸そだつ赤子の眠る間に 「月夜茸」は猛毒とのこと。たしかに光るキノコなんてどこかキッチュで不気味だ。口のなかなんかに金輪際ほうりこみたくはない。 わたしの友人の男性漫画家は、世の中に存在するすべてのキノコを心より愛している人間だ。いっしょに歩いていてもわたしたちに見えないキノコが彼を呼び、すっ飛んでいく。 「ああ、これはね、○●茸だよ。食べられるね…」 と言ってしばらくいとおしそうにそれを眺め、やおらざっくりと根元からぬいて、魔法のごとくなにかでキノコをつつんでしまう。そのしぐさがあっというまのことで、ある摩訶不思議な場面に立ち会ったという感がある。 しかし、そのことは、彼とキノコとの長年の関係における愛情問題がからんでいるので、わたしの感知することではない。 彼は家にかえりその愛しているキノコをご飯のおかずにする。 「どうだった、この間のキノコは?」と、次に会った時に覚えていたら聞く。(毒茸だったんじゃないかな…) 「ああ、あれね、おいしかったよお…」と、平然としている。 毒かそうでないかは、毒々しい色をしていても食べられたり、食べられるような様子のものでも毒茸だったり、案外難しいらしい。 「赤子の眠る間に」は、月夜茸だけでなく、育つものはたくさんある。おとなりのベランダのトマトも水槽の金魚も、どこかのおじさんの足にすくっている水虫だって育つ。人間の悪意さえも…。「赤子」をかたわらに置いて「月夜茸」をじっと見据えているその視線…。その黒目のなかに光る月夜茸の妖しい光。土肥さんの「胸騒ぎ」がわたしにも伝わってきて、こわい童話がはじまっていくような……ああ、ゾクゾクする…。 って、少し考えすぎかしらん。 あはっ…。 そして、 船団ホームページは小倉喜郎さんによって、三宅やよいさんの句集『駱駝のあくび』より。 コンテナのここは花野であったらし
by fragie777
| 2008-09-16 20:30
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