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8月3日(日)
猛暑の一日。 国立・矢川緑地の湿原は豊かな緑に溢れていた。 蒲の穂が繁茂し、そこにミクリの花が咲いていた。 このミクリの花はきれいな水にしか咲かないということである。 草木も倒れ臥すほどの暑さではあったけれど、水をたたえた湿原は思いのほか冷たい風が吹きすぎていった。 今日の毎日新聞に、文芸ジャーナリストの酒井佐忠氏が、池田澄子評論集『休むに似たり』をとりあげて下さった。 「三橋敏雄と池田澄子」と題して、三橋敏雄に師事した池田澄子が、三橋より何を学んだかについて語る。 それは、「絶望と紙一重とも思える自己啓発の厳しさを学んだ」と氏は記す。 師弟関係における厳しさ、というものが俳句の世界にから姿を消しつつある今日、この評論集によって明らかさにされるのは、師と呼べる人間に出会うことの出来た者の至福であり、また、かくなる弟子を持ちえた者の至福であるだろう、とわたしは思う。 「戦争と死を主題に、良質なニヒリズムとも思われる明るい口語調の表現を独自に切り開いた俳人の姿がこの一冊に映し出されている」という末尾の文章が池田澄子を明確に語っている。
by fragie777
| 2008-08-03 21:35
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